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ケアマネ協会「処遇改善には相応の担当件数を」

ケアマネ協会「処遇改善には相応の担当件数を」

 日本介護支援専門員協会は3月1日、2021年度介護報酬改定を受けての記者会見を行った。1.7~1.8%の引き上げとなった居宅介護支援の基本報酬について、柴口里則会長(写真左)は「法改正で利用者負担導入が見送られた結果、基本報酬の引き上げは難しいとの見方もあった。その中で、全体の改定率を上回る引き上げ幅になったのは国へしっかりと投げかけてきた結果」と説明した。

 また、今改定で「居宅介護支援事業所は黒字経営に転じるか」との質問に対し、濵田和則副会長(写真右)は「介護支援専門員の処遇改善に向けて、少なくても収支差率が全サービス平均程度に届くまでは強く要望していきたい」と強調。また柴口会長は、「一方で、介護支援専門員の1人あたり担当利用者数が20人未満の事業所も14.3%と少なくない。標準担当件数が35件と設定されている中で、われわれ介護支援専門員自身も収益確保、処遇改善のために、相応の件数を持たなければならない。こうした呼びかけを行っていくのも協会の役割だ」と指摘した。居宅介護支援事業所の19年度決算の収支差率はマイナス1.6%。制度当初から、赤字経営が続く唯一のサービスとなっている。このうち、介護支援専門員1人あたりの利用者「20人未満」を除いた場合はマイナス1.4%、「26人未満」まで除いた場合はマイナス1.1%と赤字経営であることには変わりないが、マイナス幅は軽減している。

 24年度介護報酬改定に積み残した課題には、「死亡以外のケースでも、サービス利用の調整を行った場合の評価」や「特定事業所加算(Ⅰ)(Ⅱ)などの上位区分をいかに算定できるようにするか」「予防プランの委託を受ける際の業務負担の軽減」などを挙げた。

(シルバー産業新聞2021年3月10日号)

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