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コロナ禍で利用制限 広範に 前月比受給者4・5月落込み

コロナ禍で利用制限 広範に 前月比受給者4・5月落込み

 新型コロナの緊急事態宣言があった20年4月・5月の介護保険サービスの状況が分かった。受給者数、給付費ともに、4月まで落ち込みが続き、5月に下げ止まり、サービスによっては改善する展開となった。

総費用額前月比 4月▲3.1% 5月+1.8%

 受給者数の前月比増減率をみると、居宅サービスは4月▲0.6%、5月+0.5%、地域密着型は4月▲2.4%、5月▲1.2%、施設は4月▲0.1%、5月▲0.1%と、減少傾向の中で持ち直す状況がでてきた(表中黄色枠内)。

 給付費は、4月の前月比増減率は▲3.1%と大きく下がったが、5月は同+1.8%と戻した。13ある居宅サービスのうち、4月は11サービスが前月割れだったが、5月は6サービスに止まった。

 10の地域密着型サービスのうち、前月割れしたのは、4月は6サービスだったが、5月はゼロになった。

 同様に、施設も4サービス中、4月は3サービスが前月割れし、5月はゼロになった。4月までは、新型コロナウイルスによる利用回数減により落ち込みが想定される結果だったが、5月に回復基調にある。

受給者 短期・デイ 4カ月連続前月割れ

 しかし、最も落ち幅が大きかったショートは5月も厳しい状況が続いている。受給者数でみると、特養などで提供される短期入所生活介護(前月比)は、1月▲3.0%、2月▲2.9%、3月▲3.4%、4月▲10.5%、5月▲4.0%となり、新型コロナウイルス感染症の発生があった1月から5カ月連続で利用者数が減少した。短期入所療養介護(老健)についても、同じく1月~5月間、前月割れとなり、4月▲13.7%、5月▲12.3%になった。

 通所介護は、受給者数で4月▲3.7%、5月▲3.4%と落ち込んだ。給付費は4月▲5.2%だったが、5月+0.1%となり下げ止まった。

 訪問介護もデイと同様の傾向で、受給者数は4月▲1.0%、5月▲0.8%の減少だったが、給付費は、4月▲1.5%から5月+2.5%に少し改善した。

 4月の医療系サービスも前月を割った。訪問看護は受給者数4月▲0.6%が5月▲0.9%と悪化。給付費でも4月▲1.5%、5月▲3.1%と厳しい状況が続く。訪問リハビリテーションも訪問看護と同様に利用抑制が改善されていない。

代替サービスとして増加

 4、5月に受給者数が伸びたのは、訪問入浴介護、福祉用具貸与、定期巡回・随時対応型訪問介護看護、複合型サービス(看護小規模多機能)、介護老人福祉施設(特養)など。デイ利用抑制の代替サービスとして伸びた側面が考えられる。

(シルバー産業新聞2020年10月10日号)

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