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バタフライヒル細田 映像付き見守り機器で職員負担減

バタフライヒル細田 映像付き見守り機器で職員負担減

 社会福祉法人善光会が運営する特別養護老人ホームバタフライヒル細田(東京都葛飾区)では、アルコ・イーエックス(茨城県ひたちなか市、木田文二社長)の「ペイシェントウォッチャー」を活用し利用者の安全な見守り、職員の業務負担軽減につなげている。

 同機器は赤外線カメラでベッド上の動きを検知。パソコンやスマホで通知を受け取る際に画像も表示され、利用者の状況を目視で確認でき、訪室の判断がしやすいのが特長だ。また、離床・起床・入床・就床の状態を分析することで、活動量の把握にも活用できる。

 同施設では現在、3階のユニット型特養(40床)に20台を設置。立ち上がりが多く転倒の恐れがある利用者や、入所したてで行動を把握したい利用者を対象に利用している。ユニットリーダーの堀江駿平氏は「状況が可視化できることが最大の利点」と話す。起床通知のたびに訪室する必要がなくなり、職員の負担が大幅に軽減されたという。

 また、転倒リスクのある動作が明確化されるため、事故防止につながる働きもみられる。同機器には4~5日分の映像を記録できる録画機能も。「もしトラブルが発生しても、映像で原因を確認できる。職員が安心して働ける環境づくりの一つになっている」(堀江氏)。
鎌形和香奈副施設長(左)、堀江ユニットリーダー

鎌形和香奈副施設長(左)、堀江ユニットリーダー

夜勤帯での活用

 堀江氏が担当する同フロアでは、このほかにベッドセンサー、眠りSCAN(パラマウントベッド社)と計3種類の見守り機器を併用。ベッド上からの起き上がりが少ない場合は眠りSCAN、自力で移動ができる利用者にはペイシェントウォッチャーと、利用者の状態別に使い分けている。

 堀江氏によれば、こうした見守り機器導入で最も働き方が変化したのは夜勤帯だという。

 特に新人で多いのが、「何かあったらどうしよう」という不安から頻繁に様子を見に行ってしまうケース。「1時間ごとに巡視を行う人もおり、精神的な負担が大きかった」と堀江氏。見守り機器導入後は「見える安心感」から巡視の回数が減ったという。「時間的な負担が減り業務効率が向上しただけではなく、職員のメンタル面のサポートにもなっている。結果として人材定着にもつながっている」。

(シルバー産業新聞2023年3月10日号)

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