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「自動排泄処理装置を介護に根付く福祉用具に」 エバーケア

「自動排泄処理装置を介護に根付く福祉用具に」 エバーケア

 便も対応する自動排泄処理装置「エバケアー」の総販売元のエバーケア(東京都千代田区、福嶋久社長)は、貸与に向けて新たな体制の構築に取り掛かっている。貸与の本格的な始動に向け、取扱い方法などを解説する製品講習会を、ケアマネジャーや貸与事業者向けに4月以降に随時開いていく予定だ。 

 自動排泄処理装置は今年度4月から福祉用具の貸与品目に追加になる。2009年度に「特殊尿器」として、特定福祉用具販売の品目に追加された。しかし便も対応する機器は、本体価格が数十万円と高価で負担が大きく、利用期間も1週間~数カ月程度と短期間の活用に留まるケースが多く、市場が拡がらなかった。

 自社レンタルを視野に、事業見直しを検討していた昨年秋、介護保険で貸与品目に追加の情報が舞い込んだ。厚労省による製品調査にも協力。テクノエイド協会の特定福祉用具販売マークも取得し、5月に開催予定の委員会での本体の貸与マーク、交換部分の特定福祉用具販売マーク取得に向けて動いている。

 福嶋社長は「問い合わせはあったが、ほとんど販売に結びつかなかった」とこの3年間を振り返る。これまでに排泄ケアが徹底しておらず、オムツかぶれがひどく、導入不可だった事例などもあり「もっと早く提供できていれば」と感じることは多々あったという。

 同製品を取扱い始めた当初から「介護の手抜きに繋がる」など機械に批判的な声があった。しかしますます進む高齢化社会に対し「先進的なテクノロジーが必要」と福嶋社長は指摘する。

 今後の展開に向けて「現場の最前線の方々に、自動排泄処理装置が、利用者やレスパイトケア、介護人材不足にも寄与できる点を理解して頂く努力をしていく」と製品理解を深めることの徹底をする方針を打ち出している。

 貸与事業関係者から不安要素としてあがるメンテナンスについても、最終段階の詰めの作業に入っており、貸与後しばらくは、メンテナンスを全て請け負うことも視野に入れている。

 また、貸与利用者が増えることで様々な情報が集約できると考え「開発元と連携をし、より良い製品にしてく」と性能の向上にも取組んでいく。

 福嶋社長は、自動排泄処理装置を介護現場に根付かせるべく、さらなるPRを続ける。

○問い合せ  同社TEL  03-3518-0272

(シルバー産業新聞2012年4月10日号)

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