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阪急阪神百貨店 施設や職場で買える阪急の和洋菓子

阪急阪神百貨店 施設や職場で買える阪急の和洋菓子

 阪急阪神百貨店(大阪市、山口俊比古社長)は、阪急うめだ本店の人気和洋菓子を取り扱う移動販売「走るデパ地下」を展開する。足を延ばさないと買えないデパ地下の人気商品を気軽に買える「非日常のお買い物体験」を通じ、利用者に楽しみを提供できるコンテンツとして利用が拡がっている。

 同サービスは、関西の高齢者施設を中心に、病院や学校、企業など(工場・物流・研究開発施設等)の駐車スペースにデパ地下のお菓子を積んだ移動販売車で訪問。レクリエーションや福利厚生、地域に開かれたお祭りなどのイベントでの活用が進む。

 百貨店に直接出向くことが難しい入居者だけではなく、職員や地域の人もお菓子を購入できる。商品は店頭と同価格で、距離に応じた出張料を会計時に支払う。ホームページから気軽に依頼でき、施設等の費用負担はない。

 今月からは東京でサービスを開始し、秋頃から順次、広島・福岡県を中心に展開を予定する。

季節ごとに変わるラインナップ

 デパ地下で人気のお菓子を中心に、クリスマスやバレンタイン、各地の物産展などのイベントとコラボレーションし、季節ごとに変化を持たせた商品が揃う。

 今年5月からの北海道物産展では、バームクーヘンや焼きとうきびのおかきなど、ご当地で人気の銘菓が並ぶ。昨年は夏限定のアイスクリーム販売を行い、まとめ買いする人も出るなど好評を博した。

 「物産展が好きな利用者も多い。2~3カ月ごとに新企画を行い、満足してもらえるよう工夫している」と移動販売事業部の辻奈緒子さんは語る。

お菓子を交流のきっかけに

 移動販売の魅力は、商品を手に取り購入できるお買い物体験。「お菓子はコミュニケーションツール。利用者と販売員が言葉を交わして商品を受け取る。利用者同士の会話のきっかけにもなる」と同事業部の井村智治さんは語る。

 また、人手不足の中、職員がレクリエーションの企画に十分な時間を割けないことも多い。「本サービスは、呼んでもらうだけでイベントを提供できる。お菓子を通じて、明るく、楽しい気持ちになってもらいたい。施設や周辺地域に向けたチラシのデザインも無料で行っている。福利厚生や地域交流、孤立などの課題解決にも役立てて欲しい」(井村さん)

地元で買える和洋菓子を楽しみに

 大阪市にある介護老人保健施設ユーアイ(社会医療法人愛仁会)には、2カ月に1度「走るデパ地下」がやって来る。
同施設は阪急百貨店のある梅田まで電車で10分ほどの場所だが、通所リハの利用者からの人気は高い。事務長の野中祐子さんは「電車移動は、歩行に不安のある利用者にはハードルが高い。何より梅田エリアは人混みが激しく、阪急の地下売り場もいつも賑わっている。店舗によっては30分ほど列に並ばないといけない時もあり、地元で気軽に買える移動販売車はとてもありがたい」と話す。

 新型コロナウイルス感染症の5類移行後も、外出レクなどを以前のように頻回には実施できない中で、利用者の気分転換にもなり楽しみにしている人も多いという。職員も同様で、リピーターも多い。

 「テレビで取り上げられたお菓子など、人気商品がそろっているので、利用者にも職員にも好評」と野中さんは評価する。
(シルバー産業新聞2025年4月10日号)

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