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大型ショールーム「あゆみショップ本店」オープン 徳武産業
介護靴「あゆみシューズ」の企画・製造を手がける徳武産業(香川県さぬき市、西尾聖子社長)は2018年7月、同社設立60周年記念事業として大型ショールーム「あゆみショップ本店」を開設した。十河孝男会長は「社員全員の思いの詰まったショールーム。顧客はもちろんのこと、社員への感謝の気持ちでもある」と感慨深げ。靴による歩行支援を支えてきた同社は、ショールーム完成によって、ユーザーに向かい合う姿勢を一層強くしている。
事業拡大は 「顧客の要望」 に応えるために
綿手袋縫製工場として設立された徳武産業が介護靴「あゆみシューズ」の企画・製造を始めたのは1995年。以来23年間で全国の介護ショップや百貨店など1万5000店から1300万足以上を販売する、業界トップ企業に躍進した。
消耗品である靴はリピート購入が多く、いかにユーザー支持を得るかが重要。同社では業界に先駆け「左右サイズ違い販売」「靴底の高さ調整」「ベルト開閉方向変更」などパーツオーダーシステムを採用することで、ユーザーの心をしっかりと掴んだ。
「〝転ばない靴〟〝自分に合った靴〟をもとめる声に応えたい一心で、できる限りお客様に寄り添ってきた。新製品企画・開発はもちろんのこと、当時は対応のなかった左右サイズ違い販売など、業界の非常識だがニーズのあることに取り組んできた」と十河会長は振り返る。
消耗品である靴はリピート購入が多く、いかにユーザー支持を得るかが重要。同社では業界に先駆け「左右サイズ違い販売」「靴底の高さ調整」「ベルト開閉方向変更」などパーツオーダーシステムを採用することで、ユーザーの心をしっかりと掴んだ。
「〝転ばない靴〟〝自分に合った靴〟をもとめる声に応えたい一心で、できる限りお客様に寄り添ってきた。新製品企画・開発はもちろんのこと、当時は対応のなかった左右サイズ違い販売など、業界の非常識だがニーズのあることに取り組んできた」と十河会長は振り返る。
選定力・提案力の強化のために
現在では「あゆみシューズ」として知名度と商品力の高い同社製品は、全国各地の小売店舗での取扱も多い。
一方で、加齢や介護度の変化、病状の進行などで歩行に不安を抱える顧客に向けた製品のため、変化する足の状態に合わせた選定提案力が販売店には求められる。 そのため同社では簡易計測器や、3D採寸と製品データベースから絞り込み提案をする「あゆみナビゲーション・システム」などを開発し、主要店舗に販売店支援ツールとして提供してきた。そして、東京営業所すぐ近くに、同社の求める選定水準や品揃えの直営店舗「あゆみショップ浅草橋店」(東京都台東区浅草橋1―11―9)を出店し、東日本の顧客や販売店の支援も行っている。
また、あゆみシューズに関する知識や品揃えに長けた全国各地の販売店を「あゆみシューズ推奨店」として認定することも始めており、顧客が安心して相談・購入できる体制づくりに取り組んできた。
一方で、加齢や介護度の変化、病状の進行などで歩行に不安を抱える顧客に向けた製品のため、変化する足の状態に合わせた選定提案力が販売店には求められる。 そのため同社では簡易計測器や、3D採寸と製品データベースから絞り込み提案をする「あゆみナビゲーション・システム」などを開発し、主要店舗に販売店支援ツールとして提供してきた。そして、東京営業所すぐ近くに、同社の求める選定水準や品揃えの直営店舗「あゆみショップ浅草橋店」(東京都台東区浅草橋1―11―9)を出店し、東日本の顧客や販売店の支援も行っている。
また、あゆみシューズに関する知識や品揃えに長けた全国各地の販売店を「あゆみシューズ推奨店」として認定することも始めており、顧客が安心して相談・購入できる体制づくりに取り組んできた。
選定力・提案力の強化のために
その集大成であり設立60周年記念事業として、今年7月2日に香川県さぬき市の本社横の敷地に、工房・相談機能をもたせたショールーム兼販売店「あゆみショップ本店」(香川県さぬき市大川町富田西3009―4)を開設させた。
同社副会長の十河ヒロ子氏は「困った時のあゆみシューズといつまでも言ってもらえるように、全国各地からのお客様を、おもてなしの心でお迎えしたい」とにこやかに語る。同氏は足のことをもっと学びたいと「フットケア技術士」の資格認定を受けた。今後、ショールーム1階の個室でフットケアサービスの提供も予定する。
建物は鉄骨造り2階建て、延べ床面積約400㎡とゆったりとした空間。1階のショールームは窓が大きく明るい。
全80種の色柄・サイズ約400足がゆったりと展示され、ソファーに腰掛けて、スタッフと相談しながらフィッティングできる。ショールーム担当の石川明美さんは「周囲を気にしないで、全製品の中からじっくり選べることも魅力」と話す。
同じフロアには防音設計の工房室があり、靴底やインソールの簡単な加工をしてくれる。大きなガラス越しに「自分のための靴」が仕上がるのを、工場見学のように見ることもできる。取材当日も駐車場には他県ナンバーの自家用車が多く、ショールームへの関心の高さを伺わせた。
同社副会長の十河ヒロ子氏は「困った時のあゆみシューズといつまでも言ってもらえるように、全国各地からのお客様を、おもてなしの心でお迎えしたい」とにこやかに語る。同氏は足のことをもっと学びたいと「フットケア技術士」の資格認定を受けた。今後、ショールーム1階の個室でフットケアサービスの提供も予定する。
建物は鉄骨造り2階建て、延べ床面積約400㎡とゆったりとした空間。1階のショールームは窓が大きく明るい。
全80種の色柄・サイズ約400足がゆったりと展示され、ソファーに腰掛けて、スタッフと相談しながらフィッティングできる。ショールーム担当の石川明美さんは「周囲を気にしないで、全製品の中からじっくり選べることも魅力」と話す。
同じフロアには防音設計の工房室があり、靴底やインソールの簡単な加工をしてくれる。大きなガラス越しに「自分のための靴」が仕上がるのを、工場見学のように見ることもできる。取材当日も駐車場には他県ナンバーの自家用車が多く、ショールームへの関心の高さを伺わせた。
歩行の世界的権威による 「相談会」 定期開催
歩行支援に向き合う姿勢の極みとして、主に医師からの処方箋を元にオーダー靴やインソール、靴型装具などを作るドイツの国家資格「整形外科靴マイスター(オートペディ・シューテクニカ・マイスター)」のカースティン・リーヒェ氏が月1回来店し、完全予約制で足の相談会を開催。世界最先端の靴選定・装具調整などが同ショールームで受けられる。十河会長は「1回2日間だけで14~15人限定のため、しばらく先まで全国各地からの予約が埋まっている。合う靴に『やっと出会えた』と喜んでいただけた時は、こちらも嬉しくなる」と語る。
景観に即した緑のショールーム
ショールームは田園地帯に立地するため、景観や環境調和にも配慮している。ショールーム内から裏手を見れば、眼前に夏木立の緑が眩しい散策道の整備された公園が広がる。これは10年前の設立50周年記念事業として整備した「あゆみ公園」。
ショールーム完成に合わせて、試し歩行ができる散策コースとして活用することも決まり、スロープと手すりの設置工事が進められている。
十河会長は「四季折々の樹木3000本が植えられている。環境配慮と労力削減のため、水やりは地下水を使用したタイマー式水撒きシステムを採用している。水道水を使わないエコロジーでエコノミーな樹木・草花の管理方法」と説明する。
ショールーム完成に合わせて、試し歩行ができる散策コースとして活用することも決まり、スロープと手すりの設置工事が進められている。
十河会長は「四季折々の樹木3000本が植えられている。環境配慮と労力削減のため、水やりは地下水を使用したタイマー式水撒きシステムを採用している。水道水を使わないエコロジーでエコノミーな樹木・草花の管理方法」と説明する。
商談・セミナー室も完備
建物2階は大小会議室・セミナー室など3室に加え、バックヤードを配置。主に商談や各種勉強会・講演会・催事などに活用する。 「高松空港には上海・香港・台北・仁川など国際線が就航していることから、アジア各国のインバウンド需要も期待される。海外のバイヤー等を招き当社製品提案にも活用したい」と十河会長は語った。
(シルバー産業新聞2018年8月10日号)
(シルバー産業新聞2018年8月10日号)