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認知症不明者 過去最多1万6,927人 警察庁

認知症不明者 過去最多1万6,927人 警察庁

 警察に届け出があった認知症の行方不明者が昨年1年間に1万6,927人(男性9,274人、女性7,653人)に上り、前年を1,064人上回った。

 統計を取り始めた2012年以降、6年連続の増加で過去最多。12年の9,607人と比べて約1.76倍に増えた。警察庁が6月20日発表した。

 昨年中に所在確認された行方不明者は、17年以前に届け出のあった人を含む1万6,866人。18年中に警察の捜索活動等で発見されたのは1万6,227人。無事に発見された行方不明者の96.2%(当日1万1,905人=70.6%、2~7日4,322人=25.6%)は、1週間以内に発見されており、早い段階での対応が命を救うカギとなっている。508人は警察で死亡が確認された。16年の471人、17年の470人からさらに増えた。主な死因は交通事故のほか、低体温症などによる衰弱死や、河川に転落して溺死など。届け出が取り下げられるなどしたのも131人いた。
 認知症行方不明者の年齢は80歳以上が8,857人(52.3%)で最も多く、70歳代が6,577人(38.9%)、60歳代が1,353人(8.0%)などで、70代以上が9割を占めた。

 都道府県別では大阪の2,117人が最多(うち死亡確認22人)で、埼玉1,782人(同28人)、兵庫1,585人(同23人)、愛知1,422人(同21人)、神奈川1,280人(同12人)、東京1,246人(同26人)の順だった。

 認知症以外も含めた行方不明者の総数は8万7,962人で、前年から2,112人増加。男性が5万6,379人(64.1%)、女性が3万1,583人だった。年代別では、20代が1万8,518人で最も多く、10代が1万6,418人、30代が1万996人など若年層が多かったが、50歳以上が1万1,326人、70歳代も1万人いた。
(シルバー産業新聞2019年7月10日号)

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