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日慢協が提言 ADL評価「BIに統一を」
![日慢協が提言 ADL評価「BIに統一を」](https://cdn.clipkit.co/tenants/570/articles/images/000/004/895/large/4ccaf102-312a-4818-93f9-e799a0badb70.jpg?1624875157)
日本慢性期医療協会(武久洋三会長)は6月24日に開催した定例記者会見で、医療(回復期リハビリ)と介護・生活期で異なるADL評価指標について、より平易で、評価者による差の出にくいBIに統一すべきと提言した。
FIMとBIに高い相関
会見では、平成医療福祉グループ(武久洋三代表=日慢協会長)の高齢対象者291人(平均年齢79・4歳)の「BIとFIMの運動項目・総得点の推移データ」を示し、両評価指標の間に高い相関関係がみられることを解説した。
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![会見資料より](https://cdn.clipkit.co/tenants/570/item_images/images/000/018/463/original/067c698b-a0d4-407b-9804-aede85cb8705.jpg?1624942860)
会見資料より
結果は、統計学上も「rs=0.90」近辺で、強い相関関係ということができる。FIM利得をBI利得に変更した場合の影響について、M-FIM(動作に関するFIM点数)、T-FIM(FIMの総得点)とBIに相関があり、BIへの統一を検討する材料となりそうだ。
回復期リハ病棟の施設基準「FIM利得」から「BI利得」を
一般にBIは「簡便で短時間でできる」「評価者で差が出にくい(恣意的評価ができにくい)」「100点満点で本人や家族にもわかりやすい」などが長所とされ、介護報酬の算定要件や、科学的介護情報システム「LIFE」へのデータ提出様式には「本人自身でできるADL」を評価するBIが採用されている。
一方の回復期リハビリ病棟など医療現場では、評価者に専門性が求められ評価に時間がかかるものの「細かな能力をとらえやすい」「認知項目がある」「実際に『しているADL』が評価できる」などの理由で、FIMを採用する傾向がある。
一方の回復期リハビリ病棟など医療現場では、評価者に専門性が求められ評価に時間がかかるものの「細かな能力をとらえやすい」「認知項目がある」「実際に『しているADL』が評価できる」などの理由で、FIMを採用する傾向がある。
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同協会の提言は、両指標とも高い関連性が見られたことから、主に介護や生活期のADL評価でBIが活用されていることに合わせ、医療現場もFIM利得からBI利得とすることで、医療関係者と介護関係者の間で患者・利用者のADL評価の共有が進むことを期待する。
16年度診療報酬改定でFIM化が加速
特に2016年度の診療報酬改定により、回復期リハビリ病棟入院料の施設基準で▽「入院料1」「同2」は重度者の退院時の日常生活機能評価が3割以上で4点(入院時とのFIM利得では16点)以上改善▽「同3」「同4」は重度者の退院時の日常生活機能評価が3割以上で3点(入院時とのFIM利得では12点)以上改善▽「同5」「同6」は、同実績部分に関する基準なし--などを背景に、FIM利得を重視する傾向が一気に加速した背景があった。