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国内初・パラサーフィン世界大会開催

国内初・パラサーフィン世界大会開催

 4月22~24日の3日間、一般社団法人ユニバ(田中慎一郎代表理事)主催の「静波パラサーフィンフェスタ2023」が、静波サーフスタジアム(静岡県牧之原市)で開催された。期間中は、未経験者や初心者向けの体験会や、国内初となるパラサーフィンの世界大会「JAPAN OPEN」が行われ、多くの選手・関係者が集まった。

 同イベントは、昨年7月に初開催し今回が2度目。リハビリテーション科の医師で、パラサーフィン協会理事でもある田中氏が代表を務める、ユニバが主催する。

 パラサーフィンの競技者は年々増えており、昨年米国で行われた国際イベントには、日本を含む28カ国、180人以上の選手が参加した。2028年のロサンゼルスパラリンピックで追加競技として検討されており、国内での認知度も徐々に高まりつつある。

 期間中に開催された「JAPAN OPEN」は、国内初のパラサーフィン世界大会で、米国や豪州など海外出身者を含め40人の選手が参加。視覚や四肢に障がいをもつ選手が計9種類のクラスに分かれ演技を競った。

 「多くの観客がいる中での演技はモチベーションにつながる。ハートフルな雰囲気で参加者の満足度も高い」と田中氏は語る。

人工の波でしのぎを削る

 静波サーフスタジアムは21年8月に開設した日本初の大型サーフィンプール。膝下から頭を超える高さまで80種類の人工の波を作ることができ、障がいのある人からシニア層まで幅広く安全にサーフィンを楽しめる。

 プローン2クラスに出場しレゲエ歌手としても活動する生方亮馬さんは「自然の海よりも安全で、同じ条件の波で競えるため、技術を比べるのに適している」と魅力を語る。

 また生まれつき左手に障がいをもち、スタンド1クラスで準優勝を果たした近藤健太朗さんは「水をかくときやボードに立つ際などに制限となる場合があるが、体幹トレーニングを含め次回に向けさらにスキルアップしたい」と意気込みを語った。

会場でリフトが活躍

 会場では昨年に引き続きモリトー(愛知県一宮市、石田和彦社長)が、選手のプールへの移動を補助するためにリフトを設置。

 「車いす利用者はプールサイドなどで臀部を傷つけることが怖い。心配のある人には良いのではないか」「安定感があり吊り具が食い込むようなこともない。移乗の難しさで競技をあきらめる人もおり、リフトの設置はありがたい」と選手からも好評だった。
(シルバー産業新聞2023年5月10日号)

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