福祉用具貸与事業所を運営するゴトウライフクリエイション（京都市、後藤正裕社長）は介護施設に入所する人へ必要な家具をレンタルする「カリ家具」のサービスを提供している。

　高齢者施設に入所する場合、家具は自宅から持っていくか購入する必要がある。入所を希望する人の中には「自宅から持っていくのは手間」「一人で引っ越し作業ができない」「購入するには費用がもったいない」などの声があった。

　そこで、テレビやチェストなど生活に必要な家具を定額でレンタルするサービスの提供を開始。レンタルできるのは▽チェスト▽テレビ▽冷蔵庫▽洗濯機▽タンス▽掃除機▽ベッド▽椅子▽電気ケトル――など多数取り揃える。

　タンスやチェストは車いすに乗った人でも使いやすいように高さなどが設計された「リハ家具」（ネクスタス社製）を取り扱っている。

　料金は、搬入・搬出や組み立て、修理、転出時の撤去・不用品処分費を含む「基本料金３０００円」のほか、家具のレンタル料。ベッドの場合１０００円／月となる。レンタル料金はシンプルプラン（お好きな家具３点セット）３０００円、スタンダードプラン（５点セット）５０００円、プレミアムプラン（借り放題）７０００円などお得なパックもある。

　家具は身体状況に合わせて交換も可能。介護施設での生活をより快適に過ごすことができる。

　また、利用時に万が一傷がついても追加料金はない。退出時にはレンタル商品以外にも不要なものを居室に残していくことで、同社が追加費用なしで処分まで行う。

　現在、介護付き有料老人ホームや、サービス付き高齢者向け住宅の入居者２０人が利用している。

　後藤社長は同事業開始にあたり、インテリアコーディネーターの資格を取得。「ケアマネジャーと福祉用具専門相談員の資格も取得しており、専門的な視点も含めて、利用者に適した住環境整備のお手伝いをしていきたい」と話す。

　また、カリ家具を導入している介護施設では、「他施設との差別化ができた」「施設としての負担がなく導入でき、利用者にも満足いただけている」と好評。介護施設の空き部屋をモデルルームにする場合に家具を無料でレンタルしている。

　メンテナンスも福祉用具貸与事業所としての清掃のノウハウを活かして、安心安全な家具提供に力を入れている。

　後藤社長は「介護施設での福祉用具利用のニーズもある。利用者の介護施設での生活がより充実して、快適なものとなるようぜひ活用していただきたい」と語る。

　問合せは同社（☎０７５－２５４－８３３５）まで。

（シルバー産業新聞２０２０年８月１０日号）