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スタッフサービス・クラウドワーク 障がい者456人を完全テレワーク雇用

スタッフサービス・クラウドワーク 障がい者456人を完全テレワーク雇用

 スタッフサービス・クラウドワーク(相模原市、曽根徹哉社長)は、身体障がい者向けの完全在宅型雇用を展開、昨年6月時点で456人が就労している。身体障がい者が就労する上で障壁となりうる通勤をなくすことで、雇用機会の創出・拡大を目指している。

 おもな仕事は、人材派遣事業における①エクセル等への入力・登録②システム情報の補正③インターネットを活用した検索・調査――などの補助事業。5~10人の1チームで担当する。孤独を感じないよう、Zoom上で1日3回の定例会議を開催。業務の進捗確認だけでなく雑談・息抜きの時間として活用し、コミュニケーションの活性化をはかる。

 勤務時間はシフト制で柔軟に設定できる。パソコンやモニターなど必要な機器はすべて同社が提供する。

対話重視したテレワーク体験会

 4月25日、新潟県の特別支援学校でテレワーク体験会が行われた。同社とZoomをつなぎ、身体障がいを持つ高等部1~3年生の生徒5人が実際の業務を体験した。

 作業に入る前に「顔は常にカメラの方を向く」「分からないことはすぐに聞く」など、テレワーク上でコミュニケーションをとる際のポイントを同社スタッフが解説。その後の業務体験では、2つのエクセルデータを参照して企業情報の正誤を確認し、入力する作業に挑戦した。

 パソコンやエクセルの操作に不慣れな生徒もいたが、進捗状況や画面の状態を自分のことばで説明し、不明点を一つひとつ解決していく姿が多くみられた。

 後半は、同社で実際に在宅勤務をしている社員との交流の時間がもたれた。

 入社2年目の齋藤光輝さんは、生徒からリモートワークの利点を問われ「通勤しない分、体力の全てを仕事に集中させられる」と回答。通勤が必須だと考え苦戦していた自身の就職活動期を振り返り、「今日の体験を経てみなさんの仕事の選択肢の幅が広がれば嬉しい」と語った。

 体験会を終えた3年生の権平愛奈さんは「パソコンは授業でよく使うので、スムーズに作業ができた。在宅勤務という働き方も視野に入れている」と生き活きとした様子で話した。また、業務体験中積極的に質問をしていた今井太一さんは「初対面の人とコミュニケーションをとるのは緊張したけれど、もともと話すことは好きなので、徐々に慣れて上手に話せた」と顔をほころばせた。
社員との交流会。終盤には緊張が ほぐれ、生徒の発言も活発に

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(シルバー産業新聞2024年6月10日号)

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