連載《プリズム》

パラリンピック

パラリンピック

 「ここに来るまで、選手一人ひとり、映画になるほどのドラマがある」と、和歌山県立医科大学のリハビリテーション医学講座の田島文博医師は言う。長年、障がい者スポーツに関わり、パラリンピックの委員も務める。「ICUなどから復帰して、パラリンピックの舞台に立った人もいる」と話した。

 田島さんは、障がいのある人ほどスポーツに励み、筋力を増やすことが心身にとって必要だという。ここに至るまでの本人や家族の努力や周囲の力は、筆舌に尽くしがたい。人生何があっても、あきらめない。パラリンピックはその象徴かも知れない。

 東京パラリンピックは、22競技539種目が実施されている。ゴールボール、シッティングバレーボール、5人制サッカー、ボッチャなど、オリンピックにはなかったり、形を変えたものもある。競技種目は障がいのクラス分けによって、東京オリンピック33競技339種目を大きく上回る。障がいの多様さを表している。

 車いすバスケットや車いすラグビーでは、車いすがぶつかり合い、選手ごとの転倒、テレビで観ていても、手や足などが挟まれて大けがをするのではないか、はらはらする。試合途中でタイヤのパンクなど不具合がでると、メンテナンスタイムとなり、試合が中断する。1分間という限られた時間で修理する。車いすメーカーなどの技術スタッフがパラリンピックを支えている。一人ひとりの身体の状態に合わせるマンマシン、インターフェースという「合わせ」の技術である。身体はしっかり支えるが、競技に必要な動きは邪魔しない。

 さて、60歳以上の国体ともいえる「ねんりんピック岐阜2021」が、新型コロナによる岐阜県の緊急事態宣言を受けて、中止が決まった。2年ぶりの開催が期待されたが、開催を目指して尽力されてきた方々にはさぞ残念だったと思う。来年は神奈川県での開催となるが、岐阜県はぜひ再チャレンジしていただきたい。

(シルバー産業新聞2021年9月10日号)

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