住み替えを選んだ人のその後
「アプローズHouse」精神障がい持つ人の生活と社会復帰支える(栗原道子/連載16)
都内で、障がい者がフラワーアレンジメントの技術を学びながら働ける場「アプローズ南青山」(就労継続支援B型事業所、2014年4月開設)を運営するアプローズ(光枝茉莉子社長)は、そうした事業所などで働く人が利用する「通過型グループホーム」(東京都港区)を16年4月から運営している。生きづらさを抱える、精神障がいのある人たちの生活や就労を支えている。
同ホームは、おしゃれな街並みがひろがる東京メトロ広尾駅のすぐそばにあるマンションの、5~7階に位置している。定員は6人で、現在は20代から50代の男女3人ずつが6、7階のキッチン付きの居室に暮らしている。
利用者はここから仕事に行く人、デイケアに通う人、「アプローズ南青山」などの作業所に行く人もいる。
管理者の西原由紀さんは、サービス管理責任者や精神保健福祉士、産業カウンセラー、公認心理士の有資格者で、入寮者のお母さんのような雰囲気。西原さんは「人間だれしもあることですが、精神障がいの症状により、意思疎通が難しくなる時があり、誤解が生まれることもあります」と話す。ともに支援に関わっている保健師や訪問看護師、主治医との連絡を密にとり、皆さんが安定して暮らせるように心配りをする毎日だ。
マンションの5階には、食堂や調理場、応接間などがある。お風呂は居室のあるフロアに設置されている浴室をそれぞれ3人で共用する。平日の食事は食堂で職員が手作りし、提供してくれるが、今後の自立に備えて、土日は自炊をする日としている。西原さんは料理が得意で、その料理がコミュニケーション役を果たすこともあるという。
利用者はここから仕事に行く人、デイケアに通う人、「アプローズ南青山」などの作業所に行く人もいる。
管理者の西原由紀さんは、サービス管理責任者や精神保健福祉士、産業カウンセラー、公認心理士の有資格者で、入寮者のお母さんのような雰囲気。西原さんは「人間だれしもあることですが、精神障がいの症状により、意思疎通が難しくなる時があり、誤解が生まれることもあります」と話す。ともに支援に関わっている保健師や訪問看護師、主治医との連絡を密にとり、皆さんが安定して暮らせるように心配りをする毎日だ。
マンションの5階には、食堂や調理場、応接間などがある。お風呂は居室のあるフロアに設置されている浴室をそれぞれ3人で共用する。平日の食事は食堂で職員が手作りし、提供してくれるが、今後の自立に備えて、土日は自炊をする日としている。西原さんは料理が得意で、その料理がコミュニケーション役を果たすこともあるという。
ここで生活して就労につながり、倉庫のライン作業や事務の仕事に就いた人がいる。また以前からアプローズ南青山と連携をとり、通所と生活支援を組み合わせた支援も行っている。現在は3人が一般企業に就労している。
障がい者年金や生活保護を受けながら暮らしている人もいる中で、大きいのは港区の家賃補助があり、個々の家賃負担が1万円であること。
西原さんは、「精神障がいは、回復できる病気です。病気と向き合い、医療や福祉の支援を受けながら生きがいを見つけ、資格をとったり、社会復帰をすることは十分可能なのです」と話す。
障がい者年金や生活保護を受けながら暮らしている人もいる中で、大きいのは港区の家賃補助があり、個々の家賃負担が1万円であること。
西原さんは、「精神障がいは、回復できる病気です。病気と向き合い、医療や福祉の支援を受けながら生きがいを見つけ、資格をとったり、社会復帰をすることは十分可能なのです」と話す。
東京の真ん中で、障がい者に寄り添って生活面を支え、障がい者自身が自分で歩く力を自ら養い、社会で生きられるように手助けと見守りをしている通過型グループホームだ。アプローズは今年5月に、大田区でも新たに通過型グループホームを開設した。
同法人代表の光枝茉莉子さんは、かつて東京都福祉保健局で8年間働いていた。退職してフラワーアレンジメントを就労支援と結びつけた「アプローズ南青山」を立ち上げ、さらに通過型グループホームを2事業所開いた。ひとりの女性の熱意から生まれ、大きく実を結びつつある障がい者支援の活動だ。
同法人代表の光枝茉莉子さんは、かつて東京都福祉保健局で8年間働いていた。退職してフラワーアレンジメントを就労支援と結びつけた「アプローズ南青山」を立ち上げ、さらに通過型グループホームを2事業所開いた。ひとりの女性の熱意から生まれ、大きく実を結びつつある障がい者支援の活動だ。
(シルバー産業新聞2021年7月10日号)