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ロボットとAIで効果的な歩行訓練実現 パナソニック
一人ひとりに合わせた効果的な歩行機能訓練をサポートしようと、パナソニック(大阪府門真市、楠見雄規社長)は、専用開発した「ウォーク トレーニング ロボ」を用いた支援サービスを、介護事業所・施設など向けに提供している。
ウォーク トレーニング ロボは、通所介護、リハビリ事業所や老健施設などでの歩行機能訓練に適した歩行器型ロボット。押して歩くだけで、トレーニングの結果が自動で計測・記録され、施設スタッフの業務負担も軽減できる。生活支援ロボットの安全性に関する国際規格ISO13482を取得し、安全な訓練の実施を担保する。
握りやすく、身体をあずけやすいデザインのハンドル部には、タッチパネル画面を装備。使用する際は、画面を操作し利用者を選ぶかIDカードをかざすと、ハンドルの高さとその人に合った運動負荷が自動で設定される(任意で変更可能)。
音声ガイドに沿って歩行を始めると、画面に現在の歩行速度・時間・距離と、歩行姿勢(左右バランス)が表示され、軽快なBGMが流れる。歩行中には本体内蔵のセンサーが、ハンドルにかかる力や車輪の回転情報などを検知。歩行を終えると、本体からクラウド上の管理システムへ、歩行距離・時間、左右バランスなどのデータが送られ、保存される。システムのAIがデータを解析し、次回の使用時に最適な運動負荷を提案する。
スタッフはパソコンからシステムにログインすると、各データを確認でき、利用者ごとのハンドル高さや運動負荷、目標設定なども一元的に管理できる。運動記録は、グラフ入りのレポート(PDF)やCSVファイルで出力でき、報告書作成や加算の申請様式などへの活用もしやすい。
握りやすく、身体をあずけやすいデザインのハンドル部には、タッチパネル画面を装備。使用する際は、画面を操作し利用者を選ぶかIDカードをかざすと、ハンドルの高さとその人に合った運動負荷が自動で設定される(任意で変更可能)。
音声ガイドに沿って歩行を始めると、画面に現在の歩行速度・時間・距離と、歩行姿勢(左右バランス)が表示され、軽快なBGMが流れる。歩行中には本体内蔵のセンサーが、ハンドルにかかる力や車輪の回転情報などを検知。歩行を終えると、本体からクラウド上の管理システムへ、歩行距離・時間、左右バランスなどのデータが送られ、保存される。システムのAIがデータを解析し、次回の使用時に最適な運動負荷を提案する。
スタッフはパソコンからシステムにログインすると、各データを確認でき、利用者ごとのハンドル高さや運動負荷、目標設定なども一元的に管理できる。運動記録は、グラフ入りのレポート(PDF)やCSVファイルで出力でき、報告書作成や加算の申請様式などへの活用もしやすい。
楽しんで歩き訓練効果アップ(老健施設なんな苑)
千葉県市原市にある介護老人保健施設なんな苑の通所リハビリでは、7月からウォーク トレーニング ロボを機能訓練に活用している。回廊型の造りになっている施設内を、ロボットを押して何周も歩く人の姿が見られる。
「当事業所では様々なトレーニング機器を導入しているが、真新しいロボットに興味を示すご利用者が多く、自ら進んで歩行訓練に励んでいただいている」と同施設のリハビリ統括担当で理学療法士の飯吉裕樹さん。「画面にリアルタイムの歩行データが表示され音楽も流れるので、機能訓練という感覚ではなく、ご利用者自身が楽しんで歩けている。結果として、連続歩行距離や歩行速度が伸びるなど、多くの方で成果が上がってきている」と評価する。中には1日で1㎞以上歩く人もいて、終わった後には汗ばんで充実した表情を浮かべる人も多いという。
管理システムから、歩行距離や速度、歩行姿勢などの経時変化をグラフ化したレポートを出力し、利用者・家族とも共有している。「長く歩けるようになったことを喜ばれるご利用者が多い。距離を元に計算し、『今日は〇周歩けましたね』とお見せすると、モチベーション維持・向上につなげやすい」と飯吉さんは話す。片麻痺があると健側にハンドルを切る傾向がみられ、それが歩行姿勢データにも表れるので、軽度の脳梗塞などの可能性を指摘する資料にもなるという。
「ご利用者の身体状況に合わせて負荷を変えられること、一人ひとりのトレーニングの進捗状況を確認・管理しやすいことで、担当者の業務負担が増えることなく、歩行訓練の効果を上げやすくなった。科学的介護情報システム『LIFE』の導入で、介護・リハビリの質がより問われていく中、有用な機器・システムだと感じている」と飯吉さんは話した。
歩行トレーニング支援サービスは、ロボット1台、クラウドシステムの利用アカウントなどをセットし、管理費など含め月額利用料3万円(税抜)から提供している。問合せは、同社アクティブエイジングデザインプロジェクト(wtr_sales@gg.jp.panasonic.com) まで。
(シルバー産業新聞2021年11月10日号)
「当事業所では様々なトレーニング機器を導入しているが、真新しいロボットに興味を示すご利用者が多く、自ら進んで歩行訓練に励んでいただいている」と同施設のリハビリ統括担当で理学療法士の飯吉裕樹さん。「画面にリアルタイムの歩行データが表示され音楽も流れるので、機能訓練という感覚ではなく、ご利用者自身が楽しんで歩けている。結果として、連続歩行距離や歩行速度が伸びるなど、多くの方で成果が上がってきている」と評価する。中には1日で1㎞以上歩く人もいて、終わった後には汗ばんで充実した表情を浮かべる人も多いという。
管理システムから、歩行距離や速度、歩行姿勢などの経時変化をグラフ化したレポートを出力し、利用者・家族とも共有している。「長く歩けるようになったことを喜ばれるご利用者が多い。距離を元に計算し、『今日は〇周歩けましたね』とお見せすると、モチベーション維持・向上につなげやすい」と飯吉さんは話す。片麻痺があると健側にハンドルを切る傾向がみられ、それが歩行姿勢データにも表れるので、軽度の脳梗塞などの可能性を指摘する資料にもなるという。
「ご利用者の身体状況に合わせて負荷を変えられること、一人ひとりのトレーニングの進捗状況を確認・管理しやすいことで、担当者の業務負担が増えることなく、歩行訓練の効果を上げやすくなった。科学的介護情報システム『LIFE』の導入で、介護・リハビリの質がより問われていく中、有用な機器・システムだと感じている」と飯吉さんは話した。
歩行トレーニング支援サービスは、ロボット1台、クラウドシステムの利用アカウントなどをセットし、管理費など含め月額利用料3万円(税抜)から提供している。問合せは、同社アクティブエイジングデザインプロジェクト(wtr_sales@gg.jp.panasonic.com) まで。
(シルバー産業新聞2021年11月10日号)