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中部電力Airoco(エアロコ) 換気状態の可視化で感染対策 省エネ効果で電気使用量最大6割削減

中部電力Airoco(エアロコ) 換気状態の可視化で感染対策 省エネ効果で電気使用量最大6割削減

 中部電力(名古屋市、林欣吾社長)は、2021年6月からセンサーで室内の二酸化炭素(CO2)濃度などを測定し、換気を見える化するサービス「Airoco(エアロコ)」を提供している。新型コロナ感染拡大と光熱費高騰が続く中、室内のCO2濃度をもとに適正な換気を行うことで感染防止と利用者の安心、光熱費節約につながる。

数値を見ながら根拠のある換気を

 エアロコは、人の密が気になるスペースにセンサーを設置し、室内のCO2濃度をリアルタイムで確認。センサーを電源につなぐだけで、PC・スマホ・タブレットで閲覧できる専用画面上において、複数の施設の換気状況を一括で管理することができる。測定結果をタブレットや自社のHP上などで提示することで、利用者の安心にもつながる。
 NTTドコモの(LTEサービス)エリア内であれば使用可能。
 国はエアロゾル感染への対策として、必要な換気量の基準をCO2濃度1000ppm以下としている。窓の常時開放などでの対応から、モニター上の数字をもとに適時換気することで、根拠に基づいた感染対策と人的コストの削減につながる。

適正換気で電気使用量を最大6割削減

 必要以上の換気による急激な室温変動は、利用者の満足度低下や空調などの電力消費増加につながる。
 同社の実験では、数値に基づく換気によりCO2濃度を抑えつつ室温変動を防ぎ、電気使用量を最大6割削減と算出。省エネ効果も期待される。
 初期費用は、システム登録費が端末数5台までで4万5000円、センサー本体が1台2万円で、設置工事は不要。月々の基本料は1台あたり900円(いずれも税抜)。
 本紙とケアニュース限定キャンペーンとして、23年3月末までに5台以上で成約すると、月額利用料を6カ月間無料で提供する。

 T―NEXT(愛知県知多郡、辻博樹社長)が運営する通所介護ネクストリハビリテーションセンターでは、22年11月の施設開設時よりエアロコを導入している。

1対1のリハ環境を提供、全世代向けの事業も展開

 同施設はリハ特化型通所介護。理学療法士など専門職が利用者と1対1でリハビリに取り組む。今年からは、スタジオを兼ねた施設を活かし、地域に開かれたダンス教室や、ヨガ教室などの開催も予定している。

換気の数値化で安心と省エネを実現

 デモ機のトライアル期間に換気を試行錯誤し、導入を決断。現在は、国の基準を下回る800ppm以下で運用している。
 光熱費はベースの上昇分を補正すると、例年換算より約10%は抑えられている。
 辻社長は、「比較的元気な利用者は、『外には行きたいが、人が多く集まるところは怖い』と感じていることが多い。安心の根拠を示すことで、選んでもらう上での差別化にもつながるのではないか」と話した。
管理画面で換気状態を確認する辻社長

管理画面で換気状態を確認する辻社長

(シルバー産業新聞2023年1月10日号)

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