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HACCP「20食程度未満」は適用外 6/1施行

HACCP「20食程度未満」は適用外 6/1施行

 食品衛生法の一部改正に伴い、6月1日より全ての食品等事業者はHACCPに基づく衛生管理が義務化される。介護事業所は「集団給食施設等」に該当し、一般衛生管理を基本としつつ、必要に応じて「重要管理点」(CCP=加熱処理など、危害要因を除去・低減すべき特に重要な工程)を設けて、HACCPの原則を弾力化した「HACCPの考え方を取り入れた衛生管理」を行う。

 ただし、提供食数が1回20食程度未満の事業所は適用外。これについて厚労省は「目安としての食数であり、どこまでの介護サービスが適用となるか、具体的な線引きは保健所の判断に委ねる」と回答している。100床規模の特養や老健は対象とみてよいが、2~3ユニット(18~27人)のグループホームや、昼食を提供する通所介護は判断が分かれる可能性もある。

 HACCPは食材の仕入から提供までの工程を管理・記録し、微生物による汚染や異物の混入などを工程ごとに監視するしくみ。保管・調理時の温度や、調理者・食事提供者などの手指消毒もマニュアル化され、食の衛生性を担保する。

加熱・冷却温度、時間の記録を徹底

 現在、介護事業所のみを対象にした手引書はなく、医療機関等向けの「大量調理施設衛生管理マニュアル」に沿った運用でHACCPの基準を満たすと同省は説明している。

 同マニュアルでは例えば、調理、盛付け、配膳、下膳など食品に接触する可能性のある人が手指の洗浄・消毒を行うタイミングとして①作業開始・終了後②汚染作業区域から非汚染作業区域に移動する際③食品に直接触れる作業にあたる直前④生の食肉類、魚介類、卵殻等に触れた後、他の食品や器具等に触れる場合⑤配膳の前――を原則とし、使い捨て手袋の使用有無に関わらない。

 また、加熱調理食品は中心部温度計を用いるなどにより、中心部が75度で1分間以上まで加熱されていることを確認し、温度と時間を記録することを定めている。

 調理済みの食品については「2時間以内に提供することが好ましい」と明記。提供まで30分以上を要する場合は、食中毒菌の増殖を抑制するため「10度以下または65度以上」での管理を必要とし、加熱・冷却を行った時間の記録方法なども示している(図)。

(シルバー産業新聞2021年3月10日号)

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