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ADL維持等加算 厚労省がADL測定のマニュアル・動画公開 

ADL維持等加算 厚労省がADL測定のマニュアル・動画公開 

 厚生労働省はこのほど、ADL維持等加算の算定要件である「Barthel Index(バーセルインデックス)」を測定するためのマニュアルや動画を公開した。2021年度介護報酬改定では、このマニュアルや動画でADLの測定方法を学んだ職員などがADL測定を行うことが新たな要件とされた。

2021年度改定でADL維持等加算の要件に

 厚生労働省が今年3月に発出した留意事項で、「ADLの評価は、一定の研修を受けた者によりバーセルインデックスを用いて行う」とされ、さらに4月に示したQ&Aでは「一定の研修」について、BIの測定方法に係る研修を受講する以外にも、「厚生労働省で作成予定のBIに関するマニュアル・動画等を用いて、BIの測定方法を学習することなどが考えられる」とされていた。
 今回示されたマニュアルでは、全10項目についてそれぞれ判定基準が示されている。例えば、トイレの項目では▽一連のトイレ動作を一人で安全にできる▽差し込み便器や尿器、ポータブルトイレを一人で使うことができ、使用後の清浄管理も一人でできる▽リハビリパンツやパットを使用していても、一連のトイレ動作や濡れたパットなどの後処理を一人でできる――などは最高点の10点(自立)。一方、▽一連のトイレ動作がほぼ全介助▽差し込み便器や尿器、ポータブルトイレを使用し、動作や清浄管理がほぼ全介助▽ベッド上でオムツ交換をしている――は全介助として0点になると例示されている(図)

バーセルインデックスに関するマニュアル

ケアの質の向上に向けた科学的介護情報システム(LIFE)利活用の手引き(抜粋).pdf (761 KB)
 そのほか、マニュアルでは「食事や場面など、実際の場面で評価することが望ましいが聞き取りでも構わない」や「バーセルインデックスの点数が、利用者の実際の生活における状況を必ずしも反映しないこと」「測定はおおむね3カ月に1回程度実施し、入院や退院などの生活環境の変化や身体機能の変化等があった場合は、その都度評価を行う」などの注意点が示されている。動画も、項目別の判定基準や考え方を映像や音声で解説したものとなっている。

バーセルインデックス(BI)の評価方法について

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