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訪問入浴 清拭・部分浴の3割減算を軽減へ

訪問入浴 清拭・部分浴の3割減算を軽減へ

 次期介護報酬改定で訪問入浴介護では、①清拭・部分浴の減算幅の軽減②初回・初期加算の新設――が提案されている。要介護度3以上が9割を占め、在宅で暮らす重度者の生活を支える訪問入浴介護だが、45%の事業所が赤字経営だ。減算幅の見直しや加算の新設で、経営の安定化を図る。

 現行の報酬体系では、全身入浴ではなく、清拭や部分浴を実施した場合は報酬が30%減算される。厚生労働省が示した資料によると、清拭・部分浴のサービス提供時間は平均53分。通常のサービス提供時間は平均60分と比べて「顕著な差はみられない」と説明している。重度者の利用が多い訪問入浴介護では、当日のバイタルチェックで全身入浴できないケースもあるが、3人1組の人件費は変わらないとし、減算の軽減を提案。委員からも「在宅の重度者の尊厳を守るために重要なサービス」とし、賛同意見が多数を占め、大きな異論はなかった。「清拭・部分浴」減算について、全体に占める算定率は1%程度だが、6割近い事業所で減算の適用を受けている。

 また、他の訪問系サービスでは設けられている初回加算、初期加算が訪問入浴介護にはないことも審議の遡上にのぼった。浴槽の設置場所や給排水、利用者が浴槽へ移動する方法などの確認を必要とする業務を踏まえ、初回・初期加算の創設が提案され、こちらも大きな反対意見はなかった。

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