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志幸技研工業 見守り機器「ネットミル」

志幸技研工業 見守り機器「ネットミル」

 独居高齢者の増加に伴い見守りサービスの重要性が高まる中、見守られる側のプライバシー保護等が課題となっている。志幸技研工業(東京都荒川区、吉川裕社長)が開発した見守り機器「ネットミル」は、カメラ等を一切使わずに電気使用量を24時間計測し、利用者に違和感を与えず生活リズムを確認できる。

 特徴は、1分単位で家庭内の電気総使用量と家電製品ごとの使用量を計測する特許技術。設置後約2週間で電子レンジ等の人為的操作、または冷蔵庫等の常時動作かを学習し基準値を設定、計測値の正常・異常を判断する。基準値は季節ごとの電気使用量の変化に対応し、自動調整されるしくみ。

 電子レンジ・照明・テレビ等を同時に使う朝・夜のピークタイム時は、スイッチ操作の回数と電気使用量が基準値を超え、正常な生活リズムが確認された場合、あらかじめ登録しておいた家族やケアマネジャー等へ「お元気情報」がメールで通知されるので、見守る側も安心感を与える。

 反対に、電気総使用量とスイッチ操作が基準値を一定時間以上超えない場合についても危険察知メールが送られ、駆けつけ確認を促すことができる。

 また、通知先の見守り側でもスマートフォン等で随時、電気使用量を把握できる。サービス付き高齢者向け住宅など複数利用者の一括確認も可能。電気使用量の計測値は1時間毎に同社クラウドサーバーへ保管される。

 同社吉川社長は「本人に心理的な抵抗を与えず、かつ今の状態を常に把握できるのが本来の見守りサービス。何かあってからの通報では遅い」と強調する。

 本体は家庭の分電盤内のコードにアタッチメントを取り付けるだけの簡単設置で、工事は一切不要。

 同商品は2013年の発売以降、1年間で約1,000台が導入済。荒川区では見守り事業として累計200台が採用されている。

 税抜価格は初期回線契約料3,200円~、機器本体3万円~。月々通信料3,000円~。

 問合せは同社(☎03・3894・2621)まで。

(シルバー産業新聞2015年6月10日号)

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