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秘かに狙う2度目の優勝 なぎなた

秘かに狙う2度目の優勝 なぎなた

 なぎなたは女性の武道というイメージが強いが、男性の競技者も存在する。榊 倫子さんの場合、最初に習い始めたのは3人の小学生の息子だった。これがきっかけで自身もなぎなたを始め、以降、4人でその魅力にはまった。今年のねんりんピック大会では団体戦の優勝を目指す。

競技を続ける

 「最初の挨拶に始まる礼儀。稽古、競技での簡単なようで奥深い技。できないと思っていた技ができたときの気持ちよさ。会得したと思っても、さらにその上を行く技、その難しさを知れば、さらにその先を知りたくなる」
 息子の中で、長男だけが社会人になってもなぎなたを続けたが、その長男も今では、4年前のカナダの世界大会出場後、競技の第一線を退き、指導者の道を歩む。しかし榊さんは、今でも競技を続ける。
 実は、榊さんはねんりんピックの優勝経験者。2012年の宮城・仙台大会に初出場し、個人戦で優勝した。その後も栃木、山口などのねんりんピックに出場し、今では他府県の代表と顔なじみになり、勝負もあるが、その人たちと会えるのも楽しみの一つとなっている。「あの人は元気に出場しているかな、今年も会えるかな」と試合を離れても心が弾む。同好の士である。
 今では日本体育協会のスポーツ指導員として、指導者の道も歩んでいる。現在は小学3年の女子をマンツーマンでやさしく、厳しく鍛えている。

和歌山県 岩出市 榊 倫子さん(66)

「納得できる」 試合を

 なぎなた競技には、「試合」と「演技」の2つがある。
 試合競技は、防具を身につけ、定められた部位を互いに打突して勝負を競う。防具を着装した競技者同士の対戦により行い、決められた制限時間の中で二本先取で勝敗を決する。
 演技競技は、防具を身につけず、指定された形を対人で行ってその技を競う。合計8本ある演技の型を2人1組、しかけと応じで行う。1回の試合に行う演技は3本と決まっており、それは1年ごとに変わる。
 今年は、和歌山県Aチームとして、「演技」には長年組んでいる張間広子さんと出場するが、「なかなか優勝に手が届かない。せめて入賞を」と、目標は控えめ。一方、「試合」は団体戦に臨む。今年は、秘かに2度目の優勝を狙っている。優勝は実力だけでは難しく、くじ運などにも大きく左右される。優勝を目指して臨むが、それが叶わなくとも、何かしら「よかったね」といえる試合をやりたいと話す。
 左から張間広子さん(Aチーム)、濵仁子さん(B チーム)、榊倫子さん(A)、横矢靖子さん(B)

 左から張間広子さん(Aチーム)、濵仁子さん(B チーム)、榊倫子さん(A)、横矢靖子さん(B)


(ねんりんピック新聞2019in和歌山)

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