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ソラスト、通所で栄養管理に着手
介護事業大手のソラスト(東京都港区)は、グループ会社を含めて194カ所のデイサービスを展開しており、そのうち14事業所で栄養管理に着手している。昨年4月から開始したこの取り組みは管理栄養士の事業所派遣や栄養補助食品の活用が含まれており、栄養改善効果の共同研究も兼ねる形だ。5月にはその中間結果が発表された。
実証はネスレ日本(東京都品川区)との共同研究で行われた。まず同社の栄養評価ツール「MNAプラス」を活用して、通所に通う65歳以上の利用者の中で、低栄養、もしくは低栄養のおそれがあると判定された人を、前期・後期栄養補助食品摂取群に分ける。一つはネスレ日本が提供する「アイソカル」という栄養補助食品を摂取し、摂取しない期間と比較し検証する。研究全体を通じて利用者77名が登録した。
「アイソカル」については、少量で栄養価が高く種類が豊富な点が高齢者の要望にマッチしており、多量に摂取する必要がなく飽きがこない点が向いているようだ。ゼリータイプとドリンクタイプがあり、嚥下状態によって選べる点も評価された。事業開発部の落合邦恵さんは、「これまでの通所では栄養面への介入が少なかった」と明かす。
一方でMNAプラスは利用者ごとに対応するため、判定に要する作業や各自の体重やふくらはぎ周囲径、握力の測定、アセスメントなどが必要であり、通所スタッフには新たな負担も発生した。しかし管理栄養士と一緒に仕事をする中で、栄養についての知識を持ちたいという意見がスタッフから出てくる効果も起きた。利用者や利用者家族からの良い反応がスタッフのモチベーションの向上につながったのだ。
「通所で栄養管理を実践している事業者が全国的に少ないことから、スタッフによる栄養スクリーニングや通所に管理栄養士を派遣することで、どのくらい利用者の栄養改善がなされるかを検証したい」と新規事業推進部の髙﨑哲矢部長は説明する。ADL向上、認知機能の維持・改善、栄養管理・口腔ケア、排泄管理、生産性向上・事故防止など7項目に着目して、そのうち5つの項目を現在20の事業所で実証し、定量的な指標を用いたエビデンスを蓄積した。
ソラストは「科学的介護プロジェクト」の一環でこの栄養管理を行っている。高崎部長は「スタッフの経験値に基づいたケア(主観的ケア)から、データに基づいたケアへの転換を目指す必要がある」と語る。複数の事業所を抱える同社にとっては、サービスの均質化が重要と考えているとのことだ。スタッフによる評価の違いを排除し状態を数値化することで、誰が見ても同じ評価、同じ認識ができるようにすることで、介護サービスの均質化と質の向上を目指していく。
「アイソカル」については、少量で栄養価が高く種類が豊富な点が高齢者の要望にマッチしており、多量に摂取する必要がなく飽きがこない点が向いているようだ。ゼリータイプとドリンクタイプがあり、嚥下状態によって選べる点も評価された。事業開発部の落合邦恵さんは、「これまでの通所では栄養面への介入が少なかった」と明かす。
一方でMNAプラスは利用者ごとに対応するため、判定に要する作業や各自の体重やふくらはぎ周囲径、握力の測定、アセスメントなどが必要であり、通所スタッフには新たな負担も発生した。しかし管理栄養士と一緒に仕事をする中で、栄養についての知識を持ちたいという意見がスタッフから出てくる効果も起きた。利用者や利用者家族からの良い反応がスタッフのモチベーションの向上につながったのだ。
「通所で栄養管理を実践している事業者が全国的に少ないことから、スタッフによる栄養スクリーニングや通所に管理栄養士を派遣することで、どのくらい利用者の栄養改善がなされるかを検証したい」と新規事業推進部の髙﨑哲矢部長は説明する。ADL向上、認知機能の維持・改善、栄養管理・口腔ケア、排泄管理、生産性向上・事故防止など7項目に着目して、そのうち5つの項目を現在20の事業所で実証し、定量的な指標を用いたエビデンスを蓄積した。
ソラストは「科学的介護プロジェクト」の一環でこの栄養管理を行っている。高崎部長は「スタッフの経験値に基づいたケア(主観的ケア)から、データに基づいたケアへの転換を目指す必要がある」と語る。複数の事業所を抱える同社にとっては、サービスの均質化が重要と考えているとのことだ。スタッフによる評価の違いを排除し状態を数値化することで、誰が見ても同じ評価、同じ認識ができるようにすることで、介護サービスの均質化と質の向上を目指していく。