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職員・利用者にとって快適なユニフォーム 「アンジェクラブ」リニューアル フォーク 

職員・利用者にとって快適なユニフォーム 「アンジェクラブ」リニューアル フォーク 

 メディカルウェア等を多数取り扱うフォーク(東京都千代田区、小谷野淳社長)は2月に介護ウェアブランド『アンジェクラブ』のユニフォームを一新した。介護現場の意見を積極的に採用し、機能性や介助のしやすさのほか、見た目などにもこだわり、様々な工夫が施されている。

 1903年、綿布買継問屋として創業したフォークは、その後作業服から事務服、医療現場向けメディカルウェアなど時代に合わせたユニフォームを開発・製造し、2009年には介護ユニフォームブランド『Ange club(アンジェクラブ)』を立ち上げた。

 小谷野社長は「これまでは医療用ユニフォームを介護現場でも活用いただいていたが、今回は介護職員さんと共同企画し、現場ニーズに対応したユニフォームとして一新した」と話す。

 今回リニューアルしたアンジェクラブは「人と人を繋ぐ」がテーマ。色鮮やかなユニフォームを活用することで施設の雰囲気を変えたり、利用者の肌を傷つけにくい素材のユニフォームを着用したり、介護環境に合わせて相応しい選択ができる。「ユニフォームを通じてより良い介護環境づくりに繋げていただきたい」(小谷野社長)

 今期の新製品のポイントは▽伸縮性に富んだニット素材で移乗動作に対応▽豊富なカラーバリエーション▽介助時に利用者の肌を傷つけにくいデザイン▽訪問介護の移動中に街にとけ込むおしゃれなデザイン▽次亜塩素酸ナトリウム水溶液でも色落ちしない――など現場の悩みに応えたユニフォームを取り揃えている点。

介護現場で実働する職員に試作品を着用して貰い、介護動作時の検証を行い、改良を重ねてきた。また性別に関わらない、ジェンダーフリーなデザインへの要望も多く、3S~4Lまで8サイズを展開することで男女兼用ユニフォームを実現。男女別にユニフォームを管理する必要が無くなり、施設での業務負荷の軽減にも繋げる。
小谷野社長(左)と、アンジェクラブ開発担当の柿沼氏

小谷野社長(左)と、アンジェクラブ開発担当の柿沼氏

現場の声から生まれた、介助動作がしやすいユニフォーム

 今回リニューアルされたユニフォームの内、注目の1つが介助動作を妨げない『ジップアップスクラブ』だ(写真1)。

 移乗や体位変換など、可動域が大きい肩甲骨周りの動きやすさを確保するため、背中から脇下まで伸縮性に富むニット素材を採用。腕の上げ下げなど大きな動きが極めてスムーズだ。

またニット素材は通気性も兼ね備え、熱や湿気などを逃して、汗をかいても肌にまとわりつかず、さらっとした着心地で快適に過ごすことができる。
(写真1)「CK700 ジップアップスクラブ」

(写真1)「CK700 ジップアップスクラブ」

 新型コロナウイルス感染症拡大により、消毒用アルコールボトルを腰に付けて業務する機会も増えてきた。そこで、右腰うしろに裾ファスナーを設けてポーチやボトルをすっきり着用できるデザインを考案した(写真2)。
(写真2)背面右裾のファスナーで消毒ボトルや腰バッグをすっきり携帯できる

(写真2)背面右裾のファスナーで消毒ボトルや腰バッグをすっきり携帯できる

 袖口下部にゴムを縫い込むことで、腕を上げた際の開き過ぎを抑え、安心して介護動作を行える工夫を施している(写真3)。
(写真3)袖下ゴムで裾が開くのを抑えて安心

(写真3)袖下ゴムで裾が開くのを抑えて安心

 また訪問介護スタッフからの要望が多かった入浴介助用のレディスパンツ「CK302」を開発。このパンツの裾はファスナー仕様となっており、入浴介助時に、一気に膝まで容易に捲り上げることができ、短パン等への着替えの手間を軽減する(画像4)。

 同ブランド開発担当の柿沼豊剛氏は「屋外での移動も多い訪問スタッフさんからの『日焼け防止も重要』との声に応え、UVカット性能もつけました」と説明する。
(画像4)裾はファスナー仕様で一気に膝まで捲り上げることができる

(画像4)裾はファスナー仕様で一気に膝まで捲り上げることができる

訪問時の移動やケアも快適に

 訪問系サービスに特におすすめのユニフォーム『CK701ジップスクラブ』と『パントーンCK702スクラブ』はアクティブなカラーとデザインが特徴だ。

 『CK701ジップスクラブ』(画像5)は抱きかかえて移乗動作の際に、利用者を傷つけないよう、顔が当たる部分の胸ポケットを敢えて無くし、ファスナー部分も全て隠れるデザインだ。
(画像5)胸ポケットを無くし、ファスナーが隠れるデザインで利用者の肌を傷つけないよう工夫されている

(画像5)胸ポケットを無くし、ファスナーが隠れるデザインで利用者の肌を傷つけないよう工夫されている

胸ポケットの代わりに、タブレット端末も入れられる大きな腰ポケット(画像6)に加え、カギ等貴重品を落さないよう収納するのに便利なファスナー付きポケットもついている。
(画像6)タブレット端末を持ち運べる大きなポケット

(画像6)タブレット端末を持ち運べる大きなポケット

 『パントーン CK702スクラブ』(画像7)は、訪問先から訪問先への移動時に、自然と街にとけ込むおしゃれなデザインが特徴。訪問看護職員へのヒアリングで「訪問先への移動中、飲食店で簡単に食事を済ませることがあるが、その時に“病院感”のあるユニフォームだと、周りの目が気になって上着を脱げなかった」との声があがり、本製品が生まれた。
(画像7)「パントーン CK702スクラブ」

(画像7)「パントーン CK702スクラブ」

 裾にあるゴム紐を絞ることで、好みの丈に調整でき、自転車移動の際の裾のバタつきを軽減する(画像8)。

 またⅤネックの幅をやや狭くすることで、男女兼用デザインでも屈んだ際に胸元が開いたり、中が見えたりするのを防ぐ。
(画像8) 裾のゴム紐で好きな丈に調整できる。

(画像8) 裾のゴム紐で好きな丈に調整できる。

 このほか、塩素剤でも色落ちしない医療ユニフォーム『ジア・スクラブ』シリーズから、介護用スクラブが新登場(画像9)。袖と背面に伸縮性のある新開発のニット素材『ジアスムース』を採用、大きな動きにもスムーズに対応できる快適な着心地を実現した。
(画像9)次亜塩素酸ナトリウム水溶液の消毒でも色落ちしない

(画像9)次亜塩素酸ナトリウム水溶液の消毒でも色落ちしない

 同シリーズは染色をせず、ポリエステル原料に着色を施した特殊素材を採用しているため、次亜塩素酸ナトリウム溶液や熱湯による殺菌・消毒でも色落ちしない。感染症防止対策に有効なユニフォームとして注目されている。

 小谷野社長は「働く方々の要望に応えるサポートを、ユニフォームを通じて提供していきたい。今後とも利用者さんと介護職員さんに寄り添った製品開発を行っていく」と語った。

新「アンジェクラブ」のポイント

①移乗動作に対応した伸縮性のある生地の採用
②食事介助などかがんだ時でも胸元が見えないデザイン
③豊富なカラーバリエーションで施設の雰囲気を変える
④物が落ちにくいポケット
⑤利用者の肌を傷つけにくいデザイン
⑥身に着けたまま町に出かけられるデザイン
⑦次亜塩素酸ナトリウム水溶液でも色落ちしない
⑧裾がまくりやすく入浴介助がスムーズにできるパンツ
 問合せは同社(☎0120-409-414)またはホームページ(https://www.folk.co.jp/brand/angeclub/)まで。

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