インタビュー・座談会

国際医療福祉大学 福祉用具に特化した大学院 入学者募集 担当教員の東畠弘子教授に聞く 

国際医療福祉大学 福祉用具に特化した大学院 入学者募集 担当教員の東畠弘子教授に聞く 

 国際医療福祉大学大学院では、福祉用具に特化した大学院修士課程(福祉用具管理指導者領域)の来年度の入学者を募集している。福祉用具専門相談員やメーカー職員、作業療法士、介護施設職員らがともに学ぶ、実践的な研究が特長。「修士号」の学位のほか、テクノエイド協会が認定する「リフトリーダー」や「福祉用具プランナー管理指導者」などの資格も取得できる。担当教員の東畠弘子教授に話を聞いた。

 ――大学院の特長を教えてください。
 介護保険制度では科学的介護情報システム「LIFE」の本格運用が始まっています。データを基にした、「エビデンスに基づく介護」を推進していく方向です。福祉用具についても、これまで以上に「根拠」が求められるのは間違いありせん。

 ただ、福祉用具に関する実践的な研究というのは、まだまだ少ないのが現状です。大学院は、そうしたことを皆で考えたり、研究の中から見つけていくためのもので、実践的な研究を行うのが特徴です。

 ――どんな研究をしているのですか。
 たとえば、今年、修士課程を卒業した作業療法士の方は、転倒の危険性があるにもかかわらず、なぜ高齢者は杖やシルバーカーを利用しないのかという疑問から、地域の高齢者に社会調査を実施しました。その結果、嫌だから使わないのではなく、むしろ「自分の足だけで歩きたい」との前向きな思いや、「怪我や病気をして状態が悪くなった時に使う物」との利用イメージを持っていたのです。

 ご承知のように、杖やシルバーカーは自立歩行ができる人を対象にした用具なので、専門職が考える使って欲しい利用者像と、高齢者が抱くイメージにズレがあることが分かりました。こうした研究成果は、専門職の役割やメーカーの商品開発などに活かすことができます。私たちが行っているのは研究のための研究ではなく、非常に実践的なものが多いのです。

 ――コースやカリキュラムについて教えてください。
 福祉用具について、様々な視点から実践的な研究を行う「福祉用具コース」と、福祉用具に関わる資格取得を重視する「福祉用具管理指導者コース」があります。どちらも2年間のコースで、「修士号」の学位のほか、テクノエイド協会認定の「リフトリーダー」の資格が取得できます。

 また、「福祉用具管理指導者コース」では、「福祉用具プランナー管理指導者」の資格も取得できるようになっています。社会人や地方の方にも学びに来て欲しいので、演習科目以外の単位は、オンラインによる出席も認めています。演習は少人数で行うので、何度でも繰り返し技術を確認できるのが良さです。

 ――どのような人が学びにくるのですか。
 福祉用具専門相談員やメーカーの開発・営業部門の方、作業療法士、理学療法士、介護施設職員、地域包括支援センターの職員、留学生など、さまざまな人達が、働きながら通い、助け合いながら学んでいます。

 ――卒業生の活躍について教えてください。
 たとえば、福祉用具の現場で働いていた方が、学びを深めるうちに、福祉用具をもっと俯瞰的に捉えたくなって、団体職員に転職して活躍しているケースや、卒業後に住宅改修専門の社団法人を立ち上げ、住宅改修を実施したり、大学の非常勤講師やコンサルテーションをして、社会に貢献しているケースなど、様々です。

 ――入学希望者に向けて。
 私は、福祉用具サービスはテクニカルの部分もありますが、用具を通じた対人援助サービスだと思っています。今後は、科学的介護の推進の下、これまで以上に「根拠ある福祉用具の利用」が求められます。大学院では、そうしたことを俯瞰的に捉え、本質を見抜く力を身につけることができます。ぜひ多くの皆さんの参加をお待ちしています。
お知らせ
 国際医療福祉大学大学院では、「福祉用具管理指導者領域」の来年度の入学者の説明会を11月25日(木)にZoomで開催する。時間は18時30分~19時30分で、事前申込が必要。当日は東畠教授らによる説明だけでなく、修了生も参加し、体験談を聞くことができる。申込・問合せは東畠弘子教授のEメール(higashihata-h@iuhw.ac.jp)まで。
テクノエイド協会認定の「リフトリーダー」などの資格も取得できる

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