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鈴鹿亀山広域連合 地域包括6から10に拡大 圏域縮小できめ細かな対応

鈴鹿亀山広域連合 地域包括6から10に拡大 圏域縮小できめ細かな対応

 21年4月、鈴鹿亀山地区広域連合は第8期介護保険事業計画のスタートにあたり、地域包括支援センターを6カ所から10カ所に拡大。両地区に初めて基幹型地域包括支援センターを設置した。「日常生活圏域をコンパクトに見直して地域包括支援センターを増設、高齢者の相談体制の強化や地域課題解決力の向上を図った」(広域連合長=末松則子鈴鹿市長)。写真は右から、佐藤弘樹事務局長、善福博美グループリーダー、松井ひろみ副参事、中条裕介護保険課長。

 三重県中北部に位置する鈴鹿市20万人、亀山市5万人の広域連合。高齢化率は25.4%、75歳以上比率は12.6%。名古屋圏をひかえて、ホンダや関連自動車部品工場などがある。2000年の介護保険創設が起爆剤となった「平成の市町村合併」で、隣接する四日市市(30万人)を中核とする大合併が不調に終わった中で、介護保険事業を担う広域連合として誕生した。

 第8期の介護保険サービスの推計をみると、①通所介護が総費用額の23.2%占める(⇔訪問介護6.0%)②介護保険施設は30.6%占める。その一方で、③訪問看護1.7%、居宅療養管理指導0.5%④定期巡回0.3%、(看護)小規模多機能1.9%。人員不足の中で、在宅医療や地域密着型サービスの充実が課題になっている。

 事業計画作成にあたり実施した調査では、「高齢者だけでなく、障がい、子育て、生活困窮など様々な相談に対応する窓口」についての問いで、7割以上の人たちが「様々な相談に対応できる窓口があった方がよい」と答え、「高齢者に特化した窓口」を望む声は1割台に止まった。

 地域包括支援センターを6カ所から10カ所に拡充し、2カ所の基幹型を置くにあたり、総人員を3割増員した(33人⇒44人)。直営だった亀山地区の地域包括も含めて、すべて委託になった。「昨年、鈴鹿、亀山2市で地域協議会の設置の条例が可決した。各圏域は、都市、団地、地縁の多いところなど様々。地域協議会などを通じて社会資源の開発を行っていきたい」と佐藤弘樹事務局長。基幹型は困難事例や多重的支援への取組、地域のネットワークに期待して社会福祉協議会に委託された。

 「この1年は、新規の地域包括では、地域把握や関係性づくりに追われた」と、松井ひろみ副参事。新体制の発足にあたり、各センターにイメージカラーと、「なんてん」や「ぼたん」などの愛称を定めた。地域包括の認知を拡げることと、独立性を明確にするねらいがある。

 今後、地域包括の事業評価は年2回実施し、介護保険運営委員会に報告していく予定だという。ただ委託先の法人にとっても持ち出しになる部分もある状況で、委託先の協力なしに地域包括の選定が難しい状況もあるのも事実。今後も、3年ごとのプロポーザル方式(総合評価落礼)の基本は維持していく予定だ。

 地域包括を知ってもらおうと、地域の医師会、歯科医師会、薬剤師会など新体制のポスター配布を行った。薬局では、コロナ禍で地域包括を協力して店頭で手洗いなどの相談コーナーを設けたところも出てきたという。2040年にかけて後期高齢者の急増が予測される中で、地域力を高める取組が進む。

(シルバー産業新聞2022年4月10日号)

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