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福祉機器「効果あり」6割 20年介護労働実態調査

福祉機器「効果あり」6割 20年介護労働実態調査

 介護労働安定センターが9183事業所から回答を得た「介護福祉機器導入の有無」のデータ。介護福祉機器導入施設を、全体と、訪問系、施設系、通所系、居住系、居宅介護支援の介護保険サービス5系型で分類した(表)。

ベッド・シャワーキャリー・車いす体重計

 最も導入の多い機器は、ベッド(傾斜角度、高さが調節できるもの)46%、次いでシャワーキャリー34%、車いす体重計31%、自動車用車いすリフト28%、特殊浴槽26%、ストレッチャー23%、エアマット20%、体位変換機能のあるベッド8%、昇降装置5%、移動用リフト5%、座面昇降機能付き車いす3%の順。

 系列ごとのベスト3を見ると、訪問系ではベッド、シャワーキャリー、エアマット。施設系(入所型)ではベッド、車いす体重計、ストレッチャー、施設系(通所型)ではベッド、シャワーキャリー、自動車用車いすリフト、居住系ではベッド、シャワーキャリー、車いす体重計だった。

身体負担軽減や腰痛予防に効果期待

 介護従業員にとって効果のある介護福祉機器を尋ねたところ、多くの機器が5~6割の評価を得ていた。従業員の身体的負担軽減や腰痛予防等に効果があると思われるものが上げられた。特殊浴槽66%、自動車用車いすリフト63%、移動用リフト63%、昇降装置62%、ストレッチャー62%、車いす体重計62%、シャワーキャリー60%、ベッド57%、エアマット53%。施設や在宅で各種の福祉機器が重要な役割を果たしているのが分かる。

 介護ロボットの導入では、最も導入率の高い施設でみると、見守り・コミュニケーション(施設型)17%、入浴支援6%、移乗介助(装着型)5%、介護業務支援4%、移乗介助(非装着型)3%、見守り・コミュニケーション(在宅型)0.3%だった。

導入コストや保管場所の課題

 介護福祉機器や介護ロボット等の導入や利用の課題・問題は、多い順に、「導入コストが高い」51%、設置や保管等に場所を取られる26%、投資に見合う効果がない26%、清掃や消耗品管理などの維持管理が大変22%、技術的に使いこなせるか心配20%、どのようなものがあるか分からない18%、誤動作に不安がある16%など。

(シルバー産業新聞2021年12月10日号)

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