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家庭向けAEDを今年の夏から発売 フィリップス・ジャパン

家庭向けAEDを今年の夏から発売 フィリップス・ジャパン

 フィリップス・ジャパン(東京都港区、堤浩幸社長)は、AED「ハートスタートHS1Home」を今年の夏から発売する。同製品はアメリカで唯一、 医師の処方箋なしで購入が認められた初のAED。今回はその家庭向け製品。

 特長は、コンパクトなサイズで、持ち運びやすい重さ。家庭内でも設置しやすい。自動セルフテストや自動音声ガイダンス機能を兼ね備えているので、緊急時でも誰でも簡単に操作ができる。

 また、心臓への負担に配慮して「低エネルギー(150J)で除細動に必要な電流を流す技術」を搭載している。小児にも対応し、 小児用のパッド(オプション)へ付け替えるだけで小児モードに自動で切り替わる。ペースメーカー使用者にも対応している。

 家庭に備える必要性について同社では、家庭内ではほとんど設置されていない現状があるとしている。しかし、心肺停止が発生する場所は、66%が住宅で、 その多くは居室という(総務省消防庁調べ)。実際、AEDは国内では約60万台設置されているが、そのほとんどは公共施設や駅、 学校などに留まる。

 日本では年間7万8884人が心停止で亡くなっていて、これは1日平均では216人となる。この数は交通事故死者数の24倍、 火災事故死者数の53倍。しかし、19年に一般市民が目撃した心原生心肺機能停止傷病者のうち、 一般市民がAEDを使用したのは約5.1%というデータもある。公共の場での使用率は非常に低い。

 心肺停止発生からの経過時間と救命率の関係は明らかになっていて、時間が経つほど低くなってしまう。救急車の到着時間の平均とされる8.7分が経過する頃には、救命率は10%代に低下しているのが現状だ。1時間で対応すれば救命率は90%台に上がる(上記調査)。

 同社では、大切な人の命を守るために、AEDを身近な存在とし、いざという時に落ち着いて対応できる準備の大切さを訴える。今回のホーム用AEDは、今後、 1家に1台の普及を目指す。使い方や保守点検も入念に行うことが必要だが、製造販売者や販売業者が、お手伝いする独自のサービスも用意している。

 フィリップスAED-自動体外式除細動器 | Philips Healthcare

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