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コロナ対応の割増賃金・手当 「訪問介護1回分の給料と同額程度」全額補助

コロナ対応の割増賃金・手当 「訪問介護1回分の給料と同額程度」全額補助

 厚生労働省は3月4日、「新型コロナウイルス感染症流行下における介護サービス事業所等のサービス提供体制確保事業」について追加のQ&Aを発出した。職員への割増賃金や手当のかかり増し経費について、補助対象となる金額の水準の具体例が初めて示されている。これまで、割増賃金や手当の補助額は「社会通念上、適当として認められるもの」とされ、具体的には示されていなかったため、事業所のかかり増し経費が発生していても補助申請をしづらかった。Q&Aでは、例えば陽性者や濃厚接触者に対応している訪問介護事業所が、ヘルパーに対して「訪問介護1回分の給料と同額程度」の特別手当を支払う場合、全額補助対象として差し支えないとしている。

 「新型コロナウイルス感染症流行下における介護サービス事業所等のサービス提供体制確保事業」は、利用者や職員に感染者が発生したり、濃厚接触者に対応したりした事業所などを対象に、かかり増し経費を補助する事業。地域医療介護総合確保基金(介護従事者確保分)のメニューの一つとして今年度実施されている。事業所は、実施主体の都道府県に補助申請を行う。

 同事業では、緊急時の介護人材確保に係る費用として、職員へ支払う割増賃金や手当も補助対象とされている。感染リスクを抱えながら、陽性者や濃厚接触者のサービス提供に当たっているヘルパーなどへの正当な評価を求める声を受け、国は2月24日に事務連絡で、職員の割増賃金・手当なども同事業の補助対象となることを自治体や関係団体に再周知した。

 さらに今回のQ&Aでは、これまで具体的でなかった割増賃金・手当の水準について、「社会通念上、適当と認められる必要がある」と前提を置きつつ、▽1回の訪問介護にかかる介護職員への給料と同程度の水準とすること▽事業所や職員の事情に応じて、1人につき1000円/日~3000円/日などとすること――は「適当と考えて差し支えない」との例を示している。昨年4月まで遡って申請することも可能。

 また同事業では、訪問介護事業所で32万円などの補助上限が決まっているが、事業所は都道府県を通じて国と協議を行い、承認を受けた場合は、基準額を上回る場合でも補助対象と認められる。厚労省によると、これまでに100件以上の審査がされ、全て承認がされている。

令和3年度新型コロナウイルス感染症流行下における介護サービス事業所等のサービス提供体制確保事業Q&A(3月4日追加分)

No.1 実施要綱3(1)イ(ア)の「割増賃金・手当」※について、水準や上限額の定めはあるか。例えば訪問介護事業所において1回の訪問介護に係る介護職員への給料と同程度の水準とすることや、または各介護サービス事業所・施設等や職員の事情に応じて1人1日1000円から3000円などとすることは可能か。

 手当等の水準については、社会通念上、適当と認められるものである必要があります。ご指摘の例については、一般的に、適当と考えて差し支えありません。

No.2 実施要綱3(1)イ(ア)の「割増賃金・手当」について、所要額が基準額を上回る場合でも補助対象と認められるか。

 補助の要件を満たした上で、国に協議(個別協議)し、承認を受けた場合、基準額を上回る場合でも補助対象と認められます。

No.3 対象事業所・施設等の要件である感染者の発生や濃厚接触者への対応について、感染者や濃厚接触者であることの証明書を医療機関や保健所から入手し、事業所等から当該証明書の提出を求める必要があるか。

 医療機関や保健所からの証明書の提出は必要とはしておりません(例えば、事業所等から感染や濃厚接触者となった経緯等の簡単な報告を求めることにより確認を行っている例があります)

【参考】実施要綱3(1)イ(ア)の「割増賃金・手当」

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