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西尾老人保健施設 省力化・密回避の機能訓練

西尾老人保健施設 省力化・密回避の機能訓練

 西尾老人保健施設(愛知県西尾市)は昨年、新型コロナウイルス感染症緊急包括支援事業(かかり増し経費支援)を活用し、エクシング(名古屋市、水谷靖社長)の「JOYSOUND FESTA2」を導入した。外部ボランティア等が受入れられない中、同製品の豊富な運動・学習等のコンテンツで密回避、かつ職員の負担に配慮したレクを実現している。

 同施設は平成元年開設の、愛知県で最も古い老健。在宅復帰と重度者支援の両輪で、現在は超強化型を算定する。2~4階が入所(100人、ショート含む)、1階が通所リハ(60人)。4フロアで2台の「JOYSOUND FESTA2」を曜日別に使い分ける。

 同製品は①体を動かす②観る・癒す③遊ぶ④歌う――のカテゴリから個別・集団での機能訓練、認知症予防等のコンテンツ約900種類を搭載。理学療法士による肩こり・腰痛予防体操や言語聴覚士による飲み込み・食べる力を鍛えるトレーニングなど専門家監修のコンテンツも充実する。
石川久江部長

石川久江部長

 「介護度が比較的低い2階は体操、また認知症フロアの4階は歌や昔の懐かしい映像をよく使用する」と同施設リハケア部の石川久江部長(看護師)。特に認知症の人は歌や映像コンテンツに集中することで、夕方に自宅へ帰ろうとフロア内を歩き回る「夕暮れ症候群」の緩和も期待できると話す。

 レクの際は▽共用テーブルに分散して座るなど1カ所に固まらない▽人と人が向かい合わず、同じ(画面の)方向を見る▽小さな声で歌う▽職員は基本1人体制――などの密回避を徹底。石川氏は「体操の仕方などは全て映像に含まれている。職員は本体操作と全体の見守りに集中できる」と省力化のメリットについても説明する。

外部レク代用で「かかり増し」対象に

 2019年、同施設は感染管理の認定看護師を招聘し、感染予防を一から見直し。手指消毒や備蓄品、細部に至るまでの体制を整えた矢先の新型コロナだった。「新規入所・通所は一切断らなかった」と同氏。面会はリモートで、看取り期のみ家族が少人数ずつ会えるようにした。

 在宅復帰支援のツールとして重視してきたレクは、これまで外部から日本舞踊や歌謡、マジック、落語などのエンタメも取り入れてきたが、施設訪問の禁止によりこれらが利用できない状況となった。

 「ただでさえ感染予防で負担が大きい上に、レクを全て自前で賄うには限界があった」と石川氏。コンテンツを模索し、第一波の春先から同製品のデモ使用を開始した。デモ中に「かかり増し経費」の情報を得て、購入を決断した。

 かかり増し経費の対象は、マスクや消毒液等の衛生用品から非接触・非対面をサポートするタブレット端末、ICT機器と幅広い。愛知県は9月にQ&Aを通知。「機能訓練で3密を避けるため、ボランティアを招く代わりにカラオケ通信機器を導入すること」を対象経費に認めている。

(シルバー産業新聞2021年1月10日号)

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