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タイミー 負担少なく人材確保、ミスマッチを減らして正規雇用につなげる

タイミー 負担少なく人材確保、ミスマッチを減らして正規雇用につなげる

 高齢化に伴い、介護業界の人材確保が大きな課題となっている。タイミー(東京都港区、小川嶺社長)は、求職者の働きたい時間と、企業の働いてほしい時間をマッチングするスキマバイトサービスを展開。介護業界での導入が進む。写真=ニューパートナーズホールディングス・中村佑二マネージャー(右)、タイミー・田中雅人さん

 タイミーは、働きたい求職者(ワーカー)と働いてほしい企業をつなげるマッチングサービス。従来の求人サイトや人材派遣と異なり、ワーカーは、面接や履歴書の作成をすることなくすぐに仕事が見つかり、勤務当日に給与を受け取ることができる。

 また、事業所側も求人に係る初期費用や月額費用、掲載費用などイニシャルコストは一切かからず、ワーカーに支払う日当の30%を手数料として支払うだけでよい。アカウント発効後は専用の管理画面で、資格や勤続年数、身体介助の可否などの要件を設定するだけで簡単に求人できる。

 勤務後に事業所とワーカーが相互評価を行い、過去に働いた際の評価も閲覧可能。さらにグループ管理機能を活用し、特定のワーカーを限定し求人を公開することもできる。雇用契約も電子化しており、求人掲載の際に労働条件通知書が自動生成されるなど事業所の負担軽減への配慮も進む。さらに当日のキャンセルを防ぐペナルティ制度なども設けられており、安心な雇用につながる。

介護業界での導入進む

 現在、全業種を通してのワーカー数は600万人、導入事業所数も17万件を超え、19年と比較し、それぞれ約8倍、約21倍に増加している。20代から40代が登録者の約8割を占めることも特徴。

 介護業界の登録事業所も通所・訪問介護、サ高住など多岐に渡り、昨年比で約4倍に。介護福祉士や介護職員初任者研修修了者など、有資格者の登録も約23万人と約2.4倍に増加している。また、実際に他の施設を体験できる転職ツールとして活用されるケースもある。

ワーカーを直接採用可能

 実際の運用としては、「1時間だけ洗い物をしてほしい、午前中の入浴介助を手伝ってほしい」など無資格でも行える周辺業務と、資格が必要な業務などの切り出しを行うことがポイント。

 また、働きに来たワーカーをタイミーに断ることなく無料で採用できることも魅力の一つ。ニューパートナーズホールディングス(大阪市、山中慎一社長)では、新型コロナによる欠勤など職員不足が深刻化した23年6月に初めてタイミーを導入。同施設では、ワーカー専用のタイムスケジュールを作成し、業務を分担する。初回は、周辺業務に従事してもらい、リピーターになる中で徐々に身体介助などに関わってもらう。「これまで4人の正規雇用につながった。ワーカー・事業者ともに、雇用する前に性格や働き方がわかるとミスマッチが減る。採用に向けては、現場でのコミュニケーションが大切」と同社リクルートマネージャーの中村佑二さんは説明する。

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