ニュース

記虎孝年大会長 資質磨き、社会的地位と信頼性向上へ

記虎孝年大会長 資質磨き、社会的地位と信頼性向上へ

 6月19日、「第5回福祉用具専門相談員研究大会」が大阪府豊中市の千里ライフサイエンスセンターで開催される。東京以外での開催は今回が初めて。大会テーマに「未来を支える福祉用具サービスの可能性~ご利用者が自分らしく生きていくための福祉用具専門相談員の使命と役割~」を掲げ、全国の福祉用具専門相談員より日頃の取組みや事例が発表される。参加受付開始は4月から。同大会の開催を記念し、大会の見どころや福祉用具専門相談員のあり方を記虎孝年大会長に語っていただいた。

 第5回福祉用具専門相談員研究大会は、大阪で現地とオンラインのハイブリットで開催される。

 これまでの東京開催から、初めて地方開催となる。今後、研究大会が全国各地で開催される先駆けとして、多くの発表や参加がある大会になるよう期待し準備を進めている。

 特別講演では、兵庫県立大学大学院教授の筒井孝子氏が福祉用具の役割と位置づけを論じる。

 発表演題は、40を超える見込みで、「科学的根拠に基づく未来に向けた福祉用具の取組」(利用効果、BI・FIM等の評価スケール、介護ロボットテクノロジー等)や、「安全利用に向けた取組」、「福祉用具メーカーとの連携・協働」など、福祉用具を取り巻く5つの多様なテーマで発表される。

 1月末で締め切られた発表エントリーには発表予定演題数を超える応募があり、福祉用具専門相談員の研究大会への関心の高さがうかがえる。

 大会テーマは「未来を支える福祉用具サービスの可能性」とした。日本の高齢化は伸展し、要介護リスクの高い85歳以上人口が増大する一方で、支え手となる生産年齢人口は減少の一途をたどり、介護人材の不足が一段と顕著になることが予測される。

 そうした中で、福祉用具サービスが果たす役割は、自立支援・重度化防止や介護負担の軽減に向けてさらに重要になっている。

 今大会は、24年改定で導入される福祉用具選択制の中で、これまでの福祉用具貸与の原則が介護現場の中で試されるタイミングで開催される。

 福祉用具サービスを担うのが、福祉用具専門相談員。住み慣れた地域で自分らしく暮らしていくための大きな一助となるために、福祉用具専門相談員は、利用者や家族が抱えている生活の課題を住環境整備や福祉用具サービスの提供によって解決し、本人の自発的な生活意欲の向上につなげ、望んでいる生活を実現するための使命と役割を持っている。

 我々福祉用具専門相談員は、地域包括ケアシステムの構築が推進される中で、医療と介護の連携と協働のもとで、福祉用具の専門職として、サービス担当者会議や地域ケア会議で発言する場も増えている。
安心・安全・快適な福祉用具サービスの提供を通した貢献を果たせるよう、自らの資質向上と自己研鑽は必要不可欠になっている。

 この研究大会は、福祉用具専門相談員にとって、発表を通した学びの場となる。福祉用具専門相談員としての資質を磨き、社会的地位と信頼性の向上のためにも、多数の参加を願っている。
記虎大会長

記虎大会長

(シルバー産業新聞2024年3月10日号)

関連する記事

2024年度改定速報バナー
web展示会 こちらで好評開催中! シルバー産業新聞 電子版 シルバー産業新聞 お申込みはこちら

お知らせ

もっと見る

週間ランキング

おすすめ記事

人気のジャンル