第27回 介護支援専門員 実務研修受講試験問題【解答・解説】学校法人 藤仁館学園

保健医療福祉サービス分野(福祉サービスの知識等) 一問一答

分野別テスト→

問26

せん妄に関する次の記述のうち適切なものはどれか。3つ選べ。

1日常生活における活動性が低下することがある。

2認知症を有する人は、せん妄を起こしやすい。

3治療は、誘因にかかわらず薬物治療を最優先とする。

4せん妄の程度は、時間の経過とともに変化することがある。

5夜間にせん妄を起こす高齢者には、日中の睡眠を十分にとらせる。

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正解は…1・2・4
  1. せん妄は、さまざまな原因(薬剤、炎症、手術などのストレス、代謝異常など)によって起こり、注意障害、認知障害などの症状が現れます。せん妄の治療は、その誘因に応じ、正しい対応を早く行うことで改善できることもあり、薬物療法を最優先とすることは誤りと考えられます。
  2. 夜間せん妄の高齢者に対し、日中の睡眠を十分にとらせることは適切とはいえません。日中の睡眠が多過ぎると夜間の睡眠の支障が生じる可能性があります。また、睡眠不足がせん妄の直接的な原因とも考えにくいです。

問27

バイタルサインについて適切なものはどれか。3つ選べ。

1生命の維持にかかわる最も基本的な情報である。

2感染症にかかっても、発熱しないことがある。

3やせているため体温計を腋下部(腋の下)に密着できない場合には、正確に体温を測定できないことがある。

4不整脈の有病率は、年齢層が高くなるにつれて減少する。

5医師や看護師が血圧を測定すると低値になることが多い。

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正解は…1・2・3
  1. 不整脈の有病率は、年齢層が高くなるにつれて増加します。
  2. 医師や看護師が血圧を測定すると高値になることがありますが、それを白衣高血圧といいます。

問28

口腔のケアについて適切なものはどれか。3つ選べ。

1口腔内・口腔周囲を動かすことは、口腔機能の維持・向上に資する。

2胃ろうによる経管栄養を行っている高齢者では、口腔のケアは必要ない。

3寝たきりで片麻痺がある人の場合には、誤嚥を防ぐため、麻痺側を下にして口腔のケアを行う。

4食後は義歯をはずして口腔内を清掃し、義歯はブラシを使用して流水で洗う。

5高齢者では唾液の分泌量が減り、う蝕や歯周病が起こりやすい。

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正解は…1・4・5
  1. 胃ろうによる経管栄養を行っている人でも、口腔ケアは必要です。
  2. 寝たきりで麻痺のある人に口腔ケアを行う際は、誤嚥を防ぐために麻痺側を上にします。

問29

リハビリテーションについて適切なものはどれか。3つ選べ。

1利用者の残存能力をできる限り活かす。

2急性期及び回復期に獲得された機能をできるだけ長く維持することも重要である。

3廃用による筋力低下や筋委縮の予防には、趣味や余暇活動への参加は効果がない。

4本人が苦痛を感じなければ、同じ姿勢で安静臥床を続けることが望ましい。

5変形性膝関節症は、歩行障害の原因となることがある。

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正解は…1・2・5
  1. 廃用による筋力低下や筋萎縮の予防には、趣味や余暇活動への参加も効果があります。
  2. 同じ姿勢で安静臥床を続けることで廃用が進んでしまう可能性があります。できる限り早期に離床して、リハビリテーションを行うことが重要です。
  3. 変形性膝関節症や変形性股関節症は、歩行障害の原因となることがあります。

問30

高齢者の精神疾患について、より適切なものはどれか。3つ選べ。

1要因の一つに、脳の加齢性変化がある。

2うつ病では、自殺リスクはない。

3配偶者や近親者の死が、うつ病の要因となることがある。

4アルコール依存症は、うつ病を合併することはない。

5精神症状が定型的でなく、訴えは多彩かつ曖昧であることがある。

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正解は…1・3・5
  1. うつ病では、自殺のリスクがあるので、注意を向けておく必要があります。
  2. アルコール依存症は、うつ病を合併することがあります。

問31

次の記述のうち、より適切なものはどれか。3つ選べ。

1入院中から退院後の生活に向けた準備を進めることが望ましい。

2退院前カンファレンスには、利用者・家族は出席できない。

3介護支援専門員には、退院前カンファレンスにおいて、病院関係者と在宅支援の関係者の橋渡し役になることが求められる。

4介護支援専門員は、常に医学的立場に立って治療法について助言すべきである。

5退院後の利用者を担当する介護支援専門員は、退院後の状況を入院していた病院に報告することが望ましい。

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正解は…1・3・5
  1. 退院前カンファレンスは、利用者や家族の同意を得て出席をすすめることが望ましいです。
  2. 介護支援専門員は、常に利用者の立場で支援を行うことが求められます。

問32

栄養と食事について適切なものはどれか。3つ選べ。

1体重測定は、栄養状態を把握するために有用である。

2低栄養を予防するためには、摂取するエネルギー量を減らす。

3水を飲んでむせる場合は、汁物やお茶に適度なとろみをつけることも一つの方法である。

4スプーンはできるだけ深く大きいものとし、1回量を多くすることで食事の所要時間を短くする。

5配食サービスは、栄養改善の目的だけでなく、一人暮らし高齢者の見守りとしても活用できる。

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正解は…1・3・5
  1. 低栄養を予防するためには、摂取するエネルギー量を増やします。
  2. 食事の所要時間を短くするために、スプーンを深く大きいものとし、1回量を多くすることは、誤嚥リスクを高める可能性があり、適切ではありません。

問33

次の記述のうち適切なものはどれか。3つ選べ。

1糖尿病の治療法の一つとして、インスリンの在宅自己注射がある。

2人工透析は、腎臓の働きを補うために行う。

3中心静脈栄養法では、必ず腕や手の細い静脈から点滴する。

4経管栄養法では、胃や腸に管を用いて栄養を注入する。

5人工呼吸療法は、体内への二酸化炭素の取り込みを促すために行う。

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正解は…1・2・4
  1. 中心静脈栄養法は、上大静脈など心臓の近くの太い血管(中心静脈)にカテーテルを留置して高濃度の栄養剤を投与する方法です。腕などの細い静脈では実施できません。
  2. 人工呼吸療法は、体内への酸素の取り込みを促すために行います。

問34

感染予防について適切なものはどれか。3つ選べ。

1すべての人が感染症の病原体を保有している可能性があると考え、感染予防に努める。

2高齢者には、肺炎球菌ワクチンの接種を毎年1回受けることが推奨されている。

3高齢者における結核の初期症状としては、食欲不振、全身倦怠、体重減少などもある。

4手洗いでは、指先、指の間、親指、手首も洗い忘れないようにする。

5ノロウイルスの消毒には、低濃度のエタノールを用いる。

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正解は…1・3・4
  1. スタンダード・プリコーションといいます。
  2. 高齢者には、肺炎球菌ワクチンの接種を5年に1回受けることが推奨されています。
  3. ノロウイルスの消毒には、次亜塩素酸ナトリウムを用います。アルコール系は効果がないとされています。

問35

次の記述のうち適切なものはどれか。3つ選べ。

1パルスオキシメーターは、一般に手や足の指先に装着する。

2自己導尿に用いるカテーテルの消毒は不要である。

3ネブライザーは、薬剤の投与や気道の加湿のために使われる。

4在宅酸素療法では、携帯用酸素ボンベを使用して外出することができる。

5ストーマとは、気管切開口のことである。

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正解は…1・3・4
  1. 排尿後のカテーテルは内腔まで洗浄し、洗い終わったカテーテルは、消毒液を入れたケースに保管しておきます。消毒液は毎日交換します。
  2. ストーマとは、便や尿を排泄するために人工的に造設した排泄口のことです。人工肛門や人工膀胱の種類があります。

問36

次の記述のうち、より適切なものはどれか。3つ選べ。

1倒れている高齢者を発見したときは、意識の有無を確認する。

2吐物を処理する場合は、使い捨て手袋を使用し塩素系の消毒剤を使用する。

3止血した腕は、心臓より低い位置で保持する。

4心肺蘇生時の胸骨圧迫は、うつ伏せにして行う。

5高齢者が発熱したときは、全身状態の変化も併せて観察する。

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正解は…1・2・5
  1. 止血した腕は、止血を効果的にするために心臓より高い位置で保持します。
  2. 心肺蘇生時の胸骨圧迫は、仰向けで行います。

問37

次の記述のうち適切なものはどれか。3つ選べ。

1後期高齢者に対する健康診査では、フレイル状態のチェックも重要である。

2握力の低下は、サルコペニア(筋肉減弱症)の目安となる。

3慢性閉塞性肺疾患(COPD)を有する高齢者では、禁煙が重要である。

4喫煙は、心筋梗塞の危険因子ではない。

5多量の飲酒習慣は、脳卒中のリスクとは無関係である。

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正解は…1・2・3
  1. 後期高齢者に対する健康診査では、フレイル状態(加齢により心身が老い衰えた状態)のチェックも重要です。
  2. 喫煙は、心筋梗塞の危険因子のひとつです。
  3. 多量の飲酒習慣は、脳卒中や認知症の発症リスクになるといわれています。

問38

次の記述のうち、より適切なものはどれか。3つ選べ。

1皮脂欠乏症では、患部を清潔に保つことが悪化予防になることから、ナイロンタオルなどを使ってよく洗う。

2めまいやふらつきの原因となる疾患の一つに脳梗塞がある。

3糖尿病の治療で薬を飲んでいる場合は、食事に気を付ける必要はない。

4関節リウマチの患者には、身体に負担をかけないためにベッドの使用が望ましい。

5高齢者の大腿骨頸部骨折は、寝たきりの原因となりやすい。

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正解は…2・4・5
  1. 皮脂欠乏症では、患部を清潔に保つことが悪化予防になりますが、ナイロンタオルなどは皮膚への刺激が強いため、使用は適しません。
  2. 糖尿病の治療で薬を飲んでいる場合では、食事に気を付ける必要があります。運動療法や食事療法を含めた生活改善が重要です。

問39

死亡診断書を交付することができる資格として正しいものはどれか。2つ選べ。

1介護支援専門員

2介護福祉士

3医師

4歯科医師

5薬剤師

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正解は…3・4
  1. ×
  2. ×
  3. ×

問40

指定訪問看護ステーションについて正しいものはどれか。3つ選べ。

1管理者は、医師でなければならない。

2主治の医師に、訪問看護計画書及び訪問看護報告書を提出しなければならない。

3理学療法士を配置することができる。

4訪問看護は、利用者の心身の機能の維持回復を図るよう妥当適切に行う。

5看護職員は、すべて常勤で配置しなければならない。

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正解は…2・3・4
  1. 指定訪問看護ステーションの管理者は、保健師または看護師を原則としています。
  2. 指定訪問看護ステーションに配置する看護職員は、1人は常勤とし、常勤換算方式で2.5人以上とする、と定められています。

問41

指定訪問リハビリテーションについて正しいものはどれか。3つ選べ。

1サービス提供には、医師の指示が必要である。

2理学療法、作業療法その他必要なリハビリテーションを行うことにより、利用者の心身の機能の維持回復を図るものでなければならない。

3事業者は、従業者、設備、備品及び会計に関する諸記録を整備しておかなければならない。

4特定の研修を受けた介護福祉士であれば、サービスを提供することができる。

5訪問看護ステーションの言語聴覚士がサービスを提供した場合は、訪問リハビリテーション費が算定される。

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正解は…1・2・3
  1. 介護福祉士は、指定訪問リハビリテーションサービスを提供することはできません。
  2. 指定訪問看護ステーションの言語聴覚士がサービスを提供した場合は、訪問看護費を算定します。

問42

指定短期入所療養介護について適切なものはどれか。2つ選べ。

1家族の疾病を理由とした利用はできない。

2短期入所療養介護計画は、おおむね4日以上連続して利用する場合に作成する必要がある。

3要介護l又は要介護2と認定された者は、利用できない。

4介護老人福祉施設で提供される。

5酸素療法を必要とするなど医療ニーズが高い要介護者も利用できる。

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正解は…2・5
  1. 家族の疾病など、一時的に在宅介護ができない場合でも、指定短期入所療養介護を利用することができます。
  2. 指定短期入所療養介護は、要介護1 ~ 5の認定を受けた者が利用できます。
  3. 指定短期入所療養介護は、介護老人保健施設や介護医療院などで実施されます。介護老人福祉施設で提供されるものは、指定短期入所生活介護です。

問43

指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護について適切なものはどれか。2つ選べ。

1要支援者は利用できない。

2利用者の心身の状況にかかわらず、毎日、訪問しなければならない。

3訪問看護サービスの提供の開始に際し、主治の医師による指示を口頭で受ければよい。

4日常生活上の緊急時の対応は想定されていない。

5自らその提供するサービスの質の評価を行い、結果を公表しなければならない。

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正解は…1・5
  1. 指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護は、随時対応サービスの結果等により訪問する者であり、毎日訪問しなければならないものではありません。
  2. 指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護は、訪問看護サービスの提供の開始に際し、主治の医師による指示を文書で受ける必要があります。
  3. 指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護は、日常生活上の緊急時の対応が想定されています。

問44

介護老人保健施設について適切なものはどれか。3つ選べ。

1入所者の在宅復帰を目指すことが基本方針として定められている。

2社会福祉法人は、開設できない。

3若年性認知症を有する要介護者は、入所することができる。

4介護支援専門員以外の者でも施設サービス計画を作成することができる。

5所得の多寡を理由にサービスの提供を拒否することは禁じられている。

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正解は…1・3・5
  1. 社会福祉法人は、介護老人保健施設を開設することができます。
  2. 介護老人保健施設は、介護支援専門員以外の者に施設サービス計画の作成を担当させることはできません。

問45

介護医療院について適切なものはどれか。3つ選べ。

1主として短期的な療養が必要な者を対象とすることが基本方針として定められている。

2要支援者は、入所することができない。

3適切なリハビリテーションを計画的に行わなければならない。

4診療所に併設できる場合がある。

51つの療養室の定員は、2人以下としなければならない。

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正解は…2・3・4
  1. 介護医療院は、主として長期的な療養が必要な者を対象とすることが基本方針として定められています。
  2. 介護医療院の1つの療養室の定員は、4人以下としなければならないと定められています。

問46

面接場面におけるコミュニケーション技術について適切なものはどれか。3つ選べ。

1明確化とは、相談援助者がクライエントの利益を考えて、クライエントの代わりに意思決定することである。

2アセスメントには、クライエントの問題状況の把握、情報の収集と分析が含まれる。

3オープンクエスチョンとは、クライエントが自らの選択や決定により、答えを見つけることを促す質問である。

4面接技術には、ジェスチャー、表情、声の抑揚が含まれる。

5視線やクライエントとの距離について配慮することは避けるべきである。

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正解は…2・3・4
  1. 明確化とは、相手の話す内容を、相手に確認して明確にしていく技法のことです。
  2. 視線やクライエントとの距離などは、面接場面で配慮すべきことです。

問47

ソーシャルワークに関する次の記述のうち、より適切なものはどれか。3つ選べ。

1クライエントと相談援助者が目標達成に向けて取り組むことは、重要である。

2支援計画は、具体的に立てるよりは、できる限り抽象的に立てることが望ましい。

3支援を終結する際は、終結に伴うクライエントの不安に十分配慮することが重要である。

4スーパービジョンの主な目的は、クライエントヘの支援の向上とサービスの質の確保のための相談援助者の養成である。

5アウトリーチとは、個人情報を適切に管理・保護することである。

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正解は…1・3・4
  1. 支援計画は、目標の設定とその過程について具体的であることが重要です。
  2. アウトリーチとは、相談援助者側から積極的に相談の場を作るなど、援助の手を差し伸べることです。

問48

ソーシャルワークの視点から、支援困難事例に関する記述として、より適切なものはどれか。

1高齢者の家族が支援内容に対して何度も不満を訴えたため、担当の介護支援専門員が地域包括支援センターヘ相談する。

2独居のクライエントが屋外までごみがあふれている家屋に住んでいるので、直ちに警察へ介入を依頼する。

3認知症のために判断能力が著しく低下したクライエントに対して、成年後見制度の利用を検討する。

4セルフ・ネグレクトには、配偶者からの身体的虐待が含まれる。

5関係する専門職、関係機関、地域住民などがチームを組んでアプローチすることが望ましい。

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正解は…1・3・5
  1. 独居のクライエントが屋外までごみがあふれている家屋に住んでいて、担当の介護支援専門員が支援に困難さを感じている時は、地域包括支援センターへ相談することが適切です。直ちに警察へ介入を依頼するのは不適切です。
  2. セルフ・ネグレクトは、高齢者虐待防止法による法的定義に含まれていません。配偶者からの身体的虐待は、身体的虐待です。
  3. ×

問49

ソーシャルワークにおける地域援助として、より適切なものはどれか。3つ選べ。

1保健医療・福祉等の専門職のみによる地域の課題への対応

2地域の商店とNPOの協働による認知症カフェの設置・運営

3地域の高齢者が福祉サービスにアクセスしやすくなるための自治体への働きかけ

4被災者に対する支援のためのボランティアの組織化

5住民を交えたグループ活動における本人の了解を得ないままの参加者の氏名や顔写真の公表

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正解は…2・3・4
  1. 地域の課題への対応であっても、保健医療・福祉等の専門職のみによる課題解決の対応は、地域援助とはいえません。
  2. 地域援助か否かを考える以前に、本人の了解を得ないままの参加者の個人情報を公表することが不適切です。

問50

介護保険における訪問介護について正しいものはどれか。3つ選べ。

1指定訪問介護事業所の管理者は、介護福祉士でなければならない。

2サービス提供責任者は、利用者のサービスに関する意向を定期的に把握するものとする。

3指定訪問介護事業者は、サービス提供中に事故が発生した場合は、市町村、利用者の家族、担当の居宅介護支援事業者等に連絡を行わなければならない。

4居宅サービス計画にないサービスでも、利用者の要望があった場合には、訪問介護員は直ちに提供しなければならない。

5指定訪問介護事業者は、定期的に業務継続計画の見直しを行い、必要に応じて業務継続計画の変更を行うものとする。

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正解は…2・3・5
  1. 指定訪問介護事業所の人員基準上、管理者には資格等規定はありません。介護福祉士資格は、サービス提供責任者の要件の一つです。
  2. 利用者の要望があった場合でも、居宅サービス計画や訪問介護計画に組み入れていないサービスは提供できません。計画の修正等が必要であれば介護支援専門員等に相談してから対応を検討することが適切です。

問51

介護保険における通所介護について正しいものはどれか。3つ選べ。

1サービスの所要時間が同じ区分の利用者に対しては、サービス提供開始時刻を同じにしなければならない。

2指定通所介護事業所の設備を利用し、宿泊サービスを提供する場合には、その開始前に指定権者に届け出る必要がある。

3通所介護費の算定の基準となる所要時間には、送迎に要する時間も含まれる。

4通所介護計画は、サービスの提供に関わる従業者が共同して個々の利用者ごとに作成するものである。

5あらかじめ通所介護計画に位置付けられ、効果的な機能訓練等のサービスが提供できる場合は、事業所の屋外でサービスを提供することができる。

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正解は…2・4・5
  1. 通所介護を利用するにあたり、サービスの所要時間が同じ区分の利用者であっても、サービス提供開始時刻を同じにしなければならないことはありません。
  2. 通所介護費の算定の基準となる所要時間に、送迎に関する時間は含まれません。

問52

介護保険における訪問入浴介護について正しいものはどれか。3つ選べ。

11回の訪問につき、看護職員1人及び介護職員2人で行った場合、これらの者のうち1人を当該サービスの提供の責任者とする。

2利用者が短期入所生活介護を利用している間も、その必要性が居宅サービス計画に記載されていれば、訪問入浴介護費を算定できる。

3心身の状況により、訪問時に全身入浴が難しい場合、利用者の希望によって、清拭や部分浴に変更することができる。

4利用者の自宅に浴室があっても、訪問入浴介護を利用することができる。

5終末期にある者は、利用することができない。

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正解は…1・3・4
  1. 利用者が短期入所生活介護を利用している間は、訪問入浴介護費を算定できません。
  2. 終末期にある者も、訪問入浴介護を利用できます。

問53

介護保険における短期入所生活介護について正しいものはどれか。3つ選べ。

1短期入所生活介護計画は、居宅サービス計画を作成した介護支援専門員が作成しなければならない。

2いかなる場合でも、静養室において指定短期入所生活介護を行うことはできない。

3利用定員が20人未満の併設事業所の場合、生活相談員は非常勤でもよい。

4食事内容は、当該事業者の医師又は栄養士を含む会議で検討が加えられなければならない。

5協力医療機関は、緊急時等に速やかに対応できるよう、指定短期入所生活介護事業所から近距離にあることが望ましいものである。

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正解は…3・4・5
  1. 短期入所生活介護計画は、事業所の管理者が作成します。
  2. 短期入所生活介護を提供するにあたり、居宅サービス計画にない緊急の状況等では、定員を超えて静養室でのサービス提供ができます。

問54

介護保険における福祉用具について正しいものはどれか。3つ選べ。

1福祉用具の使用目的には、利用者の自立した日常生活の支援と介護者の負担軽減が含まれる。

2浴槽内いすなどの入浴補助用具は、特定福祉用具販売の対象となる。

3利用者の身体を滑らせるスライディングボードは、特定福祉用具販売の対象となる。

4空気式又は折りたたみ式の簡易浴槽は、福祉用具貸与の対象となる。

5エアマットなどの床ずれ防止用具は、福祉用具貸与の対象となる。

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正解は…1・2・5
  1. 特殊寝台から車椅子に移乗する際などに、利用者の身体を滑らせるスライディングボードは、特殊寝台付属品として福祉用具貸与の対象となります。
  2. 簡易浴槽は、特定福祉用具販売の対象となります。

問55

介護保険における認矧症対応型共同生活介護について正しいものはどれか。2つ選べ。

1指定認知症対応型共同生活介護事業所の共同生活住居数は、1以上3以下である。

21つの共同生活住居の入居定員は、15人以上20人以下である。

3認知症対応型共同生活介護を利用している場合、福祉用具貸与費を算定できない。

4計画作成担当者は、1つの共同生活住居ごとに置かなければならない。

5サテライト型指定認知症対応型共同生活介護事業所の管理者は、管理上支障がない場合であっても、本体事業所の管理者が兼務することはできない。

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正解は…1・3
  1. 指定認知症対応型共同生活介護事業所の1つの共同生活住居の入居定員は、5人以上9人以下と定められています。
  2. 指定認知症対応型共同生活介護事業所の計画作成担当者は、共同生活住居ごとではなく、事業所ごとに配置しなければならないと定められています。
  3. ×

問56

介護保険における小規模多機能型居宅介護について正しいものはどれか。3つ選べ。

1通いを中心として、利用者の様態や希望に応じて、随時訪問や宿泊を組み合わせてサービスを提供するものである。

2利用者は、同時に複数の指定小規模多機能型居宅介護事業所に登録することができる。

31つの本体事業所に係るサテライト事業所の数は2か所までとする。

4小規模多機能型居宅介護従業者として、理学療法士又は作業療法士を置かなければならない。

5介護支援専門員は、利用者の処遇に支障がない場合は、管理者と兼務することができる。

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正解は…1・3・5
  1. 利用者は、同時に複数の指定小規模多機能型居宅介護事業所に登録することはできません。
  2. 小規模多機能型居宅介護の人員基準上、理学療法士、または作業療法士の配置義務はありません。

問57

指定介護老人福祉施設について正しいものはどれか。3つ選べ。

1第三者による施設サービスの質の評価を受けることが、義務付けられている。

2身体拘束等の適正化のための対策を検討する委員会を、3か月に1回以上開催しなければならない。

3入所者の処遇に支障がない場合、配置される介護支援専門員は非常勤でもよい。

4看護職員については、常勤の者を1人以上配置しなければならない。

5計画担当介護支援専門員は、特段の事情のない限り、定期的にモニタリングの結果を記録しなければならない。

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正解は…2・4・5
  1. 指定介護老人福祉施設に、第三者による施設サービスの質の評価を受けることは義務付けられていません。
  2. 指定介護老人福祉施設には、介護支援専門員を入所者100人、またはその端数を増すごとに1人以上常勤専従で配置しなければならないと定められています。

問58

生活保護制度について正しいものはどれか。3つ選べ。

165歳以上の被保護者の介護保険料は、生活保護から給付される。

2補足性の原理により、生活保護の介護扶助は、介護保険の保険給付よりも優先して給付される。

3生活保護の要否判定は、家庭裁判所が行う。

4葬祭扶助には、火葬又は埋葬に必要な費用が含まれる。

5介護予防支援計画に基づいて行われる介護予防サービスは、介護扶助の対象となる。

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正解は…1・4・5
  1. 補足性の原理により、生活保護の介護扶助より、介護保険の保険給付が優先されます。
  2. 生活保護の要否判定は、福祉事務所が行います。

問59

成年後見制度について正しいものはどれか。3つ選べ。

1親族は、成年後見人になることができない。

2後見開始の審判は、本人も請求することができる。

3法人も、成年後見人に選任されることがある。

4身上保護(身上監護)とは、本人に代わって財産を管理することをいう。

5成年被後見人の法律行為は、原則として、取り消すことができる。

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正解は…2・3・5
  1. 成年後見制度において、親族も成年後見人に選任される場合があります。
  2. 成年後見制度における身上保護(身上監護)とは、権利擁護(本人の人権擁護、法律行為の支援など)のことです。本人に代わって財産を管理することは財産管理です。

問60

後期高齢者医療制度について正しいものはどれか。3つ選べ。

1保険料は、厚生労働省令で定める。

2生活保護受給者は、被保険者にならない。

3被保険者には、65歳以上75歳未満であって、後期高齢者医療広域連合の障害認定を受けた者も含まれる。

4後期高齢者医療広域連合は、特別の理由がある者に対し、保険料を減免することができる。

5訪問看護療養費の支給は、給付に含まれない。

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正解は…2・3・4
  1. 後期高齢者医療制度では、保険料は保険者(後期高齢者医療広域連合)が定めます。
  2. 後期高齢者医療制度において、訪問看護療養費の支給は給付に含まれます。
分野別テスト→