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昔ながらの手作り 栁田きりたんぽ店 (鹿角市)

昔ながらの手作り 栁田きりたんぽ店 (鹿角市)

 秋田といえば「きりたんぽ」。すりつぶしたご飯を棒に巻き付けて焼き、鍋物に入れたり、味噌を付けてそのまま食べたりする、米どころ秋田ならではの郷土料理だ。きりたんぽ発祥の地である鹿角市で、きりたんぽ専門店を営む「栁田きりたんぽ店」では、昔ながらの手作りにこだわり、郷土の食文化を守り続けている。

生活の中から生まれた料理

 湯気と熱が立ち込める作業場でエプロン姿の女性らが、すりつぶしたご飯を素早く串に握りつけていく。あっと言う間に竹輪のような形になり、形の整ったきれいな「たんぽ」ができ上がっていく。
 きりたんぽを握るのは、すべて地元の人たち。郷土の味、母の味を伝えることを意識し、一本一本、丹精込めて仕上げていく。
 40年近く、きりたんぽを握ってきた女将の栁田ミエさんは、「いまでも思った通りの満足いくものは、なかなか作れません」と笑う。「握り加減だけでなく、天気による湿気やお米に含まれる水分によっても、微妙な違いが生まれます」と説明する。多い時には、1日で3000本のきりたんぽをつくる時もあり、夜遅くまで作業を続けた日々もあったという。
 機械生産が当たり前になっている今の時代で、昔ながらの手作りにこだわるのは、きりたんぽが「地域の生活の中から生まれた料理」であることを大事にしたいという思いからだ。

成形はすべて手作業(右手前が栁田ミエさん)

多いときは1日3000本をつくる

 きりたんぽの始まりは、その昔、秋田杉などの伐採のために山へ入った人たちが、冷たくなったご飯を木につけて、焼いて食べたのがきっかけと言われている。以来、この地域では、秋に新米が収穫できると、その喜びとして多くの家庭できりたんぽをつくって食べる風習が根付いてきた。ただ、そうした風習も時代の流れとともに失われてきている。きりたんぽそのものは全国的にも有名だが、その背景や作り方など、地域の伝統を守りたいという気持ちが、同店の「手作り」には込められている。
 1969年に創業したお店は、現在、ミエさんの息子の博明さんが代表を務めている。「鍋にした時に崩れにくいなど、食べた方が手作りの良さを褒めてくれる」と博明さん。女性にも食べやすい大きさや形をつくったり、トマトスープなどきりたんぽの新たな食べ方を工夫したりするなど、伝統を守りつつも、新たなことにも積極的にチャレンジしている。「地域で愛されるだけではなく、秋田を代表する名物の専門店として、全国のたくさんの人々に喜ばれるお店を目指していきたい」と話している。
【会社名】栁田きりたんぽ店
【創業】1969 年
【代表者】栁田博明
【住所】〒018-5201 秋田県鹿角市花輪堰向79
【電話・FAX】0186-23-4468

焼き上がり。黄金色の特注品はウコン入り


(ねんりんピック新聞2017in秋田)

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