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見守りを助けるセンサー技術 進化する福祉用具(2)

見守りを助けるセンサー技術 進化する福祉用具(2)

 見守り機器の進化が目覚ましい。福祉用具貸与では「徘徊感知機器」としてマットセンサー等が保険給付の対象となっているが、近年はこの枠を超えた機能が充実。

 新技術を搭載した移乗介助機器、利用者の状態・生活状況をつぶさに把握する見守り機器や排尿予測機器、外出を前向きな気持ちにさせるモビリティなど、機能性・デザイン性の両面で進化する 福祉用具の一部を紹介する。

  (1)「装着型」スーツで移乗支援(リンク先)
  ■(2)見守りを助けるセンサー技術(本ページ)
  (3)「魅せる」屋外移乗機器(リンク先)
  (4)排尿予測でトイレも安心(リンク先)

 経済産業省が介護ロボット重点分野の一つに見守り機器を位置づけ、開発・導入実証等の費用支援をスタートして以降、介護施設を中心に新規メーカーの参入が相次いだ。2018年介護報酬改定では、特養など限定的ではあるが、見守り機器の導入を要件に夜勤配置の緩和も認められている。

 今年は特に、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、人と人との接触を避け遠隔で状態を把握できるこれら機器に再注目が集まっている。
 画像解析型は、赤外線やモーションセンサー等により離床・転倒等を検知。アラートが鳴った際、利用者の状態を目視できる点がメリットだ。訪室の必要性などが判断しやすく、転倒等のリスク軽減に加え、特に人員が限られる夜間の業務効率化につながる。「監視されている」という利用者の心理的負担も緩和できるよう、各社デザインへの配慮も欠かさない。
 アルコ・イーエックス「ペイシェント・ ウォッチャー プラス」は小型で手すりや壁にも掛けられる(有老「らぽーる」にて)

 アルコ・イーエックス「ペイシェント・ ウォッチャー プラス」は小型で手すりや壁にも掛けられる(有老「らぽーる」にて)

 赤外線カメラ型見守り機器「ペイシェント・ウォッチャープラス」(アルコ・イーエックス)を10台導入する介護付有料老人ホーム「らぽーる」(埼玉県上尾市)は、3カ月で転倒件数が7割減。「同時にアラートが鳴った際も、優先順位をつけられる」と好評だ。認知症が重度な人の積極的な受入れの後押しにもなっているという。
 マットレスの下に敷いて使用する パラマウントベッド「眠り SCAN」

 マットレスの下に敷いて使用する パラマウントベッド「眠り SCAN」

 人感センサーを搭載するエクセルエンジニアリングの「アイベビーケア」は、左右360度・上下110度にカメラが動
き、1台で居室内の動きを検知する。通話機能も備え、テレビ電話としても利用することができる。

 さらに、バイタルチェック型は呼吸や脈拍といった生体情報を常時測定し、異常値を検出した際にアラート等で知らせるもの。利用者が測定機器等を装着する必要がなく、こちらも設置に対する抵抗感は低い。

 測定データを分析すれば、利用者個々の生活リズムの把握にも有効。適切なタイミングで離床や日中活動、トイレ誘導を行うなど、従来の見守り機能からステップアップした 「自立支援」の実現へ、活用する介護現場も増えてきている。

 昨年まで3万8000台の導入実績がある「眠りSCAN」(パラマウントベッド)はシート状のセンサーをマットレスの下に敷きこむタイプ。呼吸・心拍・寝返り等を検出し、睡眠状態を測定する。今年は、これにカメラ機能を付加し、より見守り機能を高める「眠りSCANeye」もリリースしている。
 球状のデザインも特徴的なエクセル エンジニアリング 「アイベビーケア」

 球状のデザインも特徴的なエクセル エンジニアリング 「アイベビーケア」

(福祉用具の日しんぶん2020)

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