第22回 介護支援専門員 実務研修受講試験問題【解答・解説】学校法人 藤仁館学園

全分野テスト

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問1正解不正解

2017(平成29)年の介護保険制度改正について正しいものはどれか。3つ選べ。

解答と解説

正解は…1・2・4
  1. 2011年改正
  2. 2014年改正

問2正解不正解

介護保険法第2条に示されている保険給付の基本的考え方として正しいものはどれか。2つ選べ。

解答と解説

正解は…4・5
  1. 被保険者の選択に基づくサービスの提供が規定されている(介護保険法<以下、法>第2条第3項)
  2. そのような規定はない。
  3. 「多様な事業者または施設から、総合的かつ効率的に提供されるよう配慮して行わなければならない」と規定されている(法第2条第3項)

問3正解不正解

65歳以上の者であって、介護保険の被保険者とならないものとして正しいものはどれか。2つ選べ。

解答と解説

正解は…2・5
  1. 適用除外施設ではない。
  2. 適用除外施設ではない。
  3. 障害者総合支援法の指定障害者支援施設に入所している身体・知的・精神障害者で、障害者総合支援法の生活介護及び施設入所支援を受けている場合が適用除外となる。問題文は、知的障害者が「自立訓練」及び施設入所支援を受けている施設であるため、適用除外施設ではない。

問4正解不正解

介護保険における特定疾病として正しいものはどれか。3つ選べ。

解答と解説

正解は…1・4・5
  1. 後縦靭帯骨化症は特定疾病だが、黄色靭帯骨化症は特定疾病ではない。
  2. 脳梗塞は特定疾病だが、心筋梗塞は特定疾病ではない。

問5正解不正解

指定居宅サービス事業者の指定について正しいものはどれか。3つ選べ。

解答と解説

正解は…2・3・4
  1. 共生型居宅サービスの指定は都道府県知事が行う。児童福祉法に基づく指定障害児通所支援事業者または障害者総合支援法に基づく指定障害福祉サービス事業者から、介護保険の居宅サービス(訪問介護、通所介護、短期入所生活介護)にかかる指定があった場合、都道府県知事は、都道府県の条例で別途定める一定の人員・設備・運営基準を満たしていれば、指定居宅サービス事業者の指定ができるようになった(法第72条の2)
  2. そのような規定はない。

問6正解不正解

指定居宅介護支援事業者について正しいものはどれか。2つ選べ。

解答と解説

正解は…1・2
  1. 指定居宅介護支援事業者は、正当な理由なく指定居宅介護支援の提供を拒んではならない(指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準第5条)。なお、提供を拒否できる正当な理由は、①当該事業所の現員からは利用申込に応じきれない場合②利用申込者の居住地が当該事業所の通常の事業の実施地域外である場合③利用申込者が他の指定居宅介護支援事業者にも併せて指定居宅介護支援の依頼を行っている場合等である。選択肢2は上記①に該当する。
  2. 管理者は主任介護支援専門員が要件(2021年3月31日まで経過措置が設けられている)であり、管理者研修の受講は義務づけられていない
  3. 指定居宅介護支援事業者は、利用者の選定により通常の事業の実施地域以外の地域の居宅を訪問して指定居宅介護支援を行う場合には、それに要した交通費の支払を利用者から受けることができる(指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準第10条第2項)
  4. 指定居宅介護支援事業者は、当該指定に係る事業所ごとに 1 以上の員数の指定居宅介護支援の提供に当たる介護支援専門員であって、「常勤であるもの」を置かなければならない。なお、員数の基準は、利用者の数が35又はその端数を増すごとに1とする(指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準第2条)

問7正解不正解

介護支援専門員の義務として正しいものはどれか。3つ選べ。

解答と解説

正解は…2・3・5
  1. そのような規定はない。
  2. 秘密保持義務(法第69条の37)
  3. 公正・誠実な業務遂行義務(法第69条の34第1項)
  4. 認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン)の方針
  5. 名義貸しの禁止(法第69条の35)

問8正解不正解

市町村介護保険事業計画について正しいものはどれか。 3つ選べ。

解答と解説

正解は…2・3・5
  1. 市町村は、「基本指針に即して」、3年を一期とする当該市町村が行う介護保険事業に係る保険給付の円滑な実施に関する計画を定めるものとすると規定されている(法第118条)。基本指針とは、厚生労働大臣があらかじめ、総務大臣その他関係行政機関の長に協議し、定めるものである(法第116条第3項)。したがって、基本指針を定めるのは都道府県知事ではなく、厚生労働大臣である。
  2. 法第117条第6項
  3. 法第117条第10項
  4. 都道府県介護保険事業支援計画が定めるよう努める事項である(法第118条第3項)
  5. 法第117条第13項

問9正解不正解

介護保険における第1号被保険者の保険料について正しいものはどれか。2つ選べ

解答と解説

正解は…2・4
  1. 保険料率は、介護保険の適正な中期的財政運営という観点から、各市町村の給付水準(サービス供給見込量)等を踏まえて、3年に一度設定されている(法第129条)
  2. 法第131条
  3. そのような規定はない。
  4. 法第132条第2項
  5. 市町村の条例で定められる(法第142条) 

問10正解不正解

介護保険の調整交付金について正しいものはどれか。3つ選べ。

解答と解説

正解は…1・3・4
  1. 法第122条
  2. 市町村の財政力に応じ、傾斜をつけて交付される。具体的には、調整交付金により、①要介護状態となる危険性が高い75歳以上の後期高齢者の加入割合の違い②第1号被保険者の所得(保険料負担能力)の格差③災害時の保険料減免等の特殊事情といった保険者の責によらない事由による財政格差の調整が行われる(法第122条の2第2項)
  3. 法第122条第3項
  4. 法第122条の2第2項
  5. 第1号被保険者の所得の分布状況である(法第122条の2第2項)

問11正解不正解

社会保険診療報酬支払基金の介護保険関係業務について正しいものはどれか。2つ選べ。

解答と解説

正解は…1・3
  1. 法第160条
  2. 都道府県に置かれる財政安定化基金の業務である。
  3. 法第160条
  4. 介護保険法に規定されている介護保険サービスに関する苦情対応先は、国民健康保険団体連合会である(法第176条第1項第3号)。
  5. 業務の一部を年金保険者に委託することはできない。一方、市町村は年金保険者へ第1号保険料の特別徴収を委託できる。

問12正解不正解

地域支援事業のうち包括的支援事業として正しいものはどれか。3つ選べ。

解答と解説

正解は…1・3・5
  1. 介護予防・日常生活支援総合事業の一般介護予防事業である。
  2. 任意事業である。

問13正解不正解

介護サービス情報に係る事業者の報告について正しいものはどれか。3つ選べ。

解答と解説

正解は…1・3・5
  1. 法第115条の35第1項
  2. 報告先は、市町村長ではなく都道府県知事。地域密着型サービスの指定は市町村長が行うので、混同しないように注意しなければならない。
  3. 報告をしなかった場合、都道府県知事は、調査命令等(法第115の35第4項、第5項)を行うことができる。そして、その命令に従わないときは、指定(または許可)の取消や、期間を定めて効力の全部または一部の停止をすることができる(法第115条の35第6項、第7項)。
  4. 介護サービスの提供を開始するときのほかに、都道府県知事が計画で定めるときも、介護サービス情報を都道府県知事に報告しなければならない(法第115条の35第1項)。

問14正解不正解

介護保険審査会への審査請求が認められるものとして正しいものはどれか。3つ選べ。

解答と解説

正解は…1・2・4
  1. 法第183条
  2. 法第183条
  3. 国民健康保険団体連合会が行う介護報酬の請求に関する審査は、国民健康保険団体連合会に設置されている介護給付費等審査委員会が行う。
  4. 法第183条
  5. 介護保険審査会へ審査請求できる事項として、「保険料その他介護保険法の規定による徴収金に関する処分」がある。ただし、「介護給付費・地域支援事業支援納付金に関する処分を除く」と定められているので誤り(法第183条)。

問15正解不正解

指定居宅介護支援の業務について、より適切なものはどれか。3つ選べ。

解答と解説

正解は…3・4・5
  1. 身体機能だけではなく、「心身の状況、その置かれている環境等」も十分に情報収集し、総合的なアセスメントを行う。
  2. 要介護認定の効力は、申請日にさかのぼる(遡及効)。申請のあった日からのサービス利用が保険給付の対象となる。したがって、要介護認定の結果の通知を受ける前でも、暫定的なケアプランを作成し、居宅介護支援を提供することは介護保険制度上適切である。

問16正解不正解

担当する利用者に対する介護支援専門員の基本姿勢として、より適切なものはどれか。2つ選べ。

解答と解説

正解は…3・4
  1. 「利用者の状態にかかわらず・・・サービスを区分支給限度額まで活用するよう勧める」のは、サービス優先アプローチであり、利用者のニーズに着目したニーズ優先アプローチではないため適切ではない。
  2. 「指定居宅介護支援の提供に当たっては、懇切丁寧に行うことを旨とし、利用者又はその家族に対し、サービスの提供方法等について、理解しやすいように説明を行う」(指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準第13条第2号)。
  3. 介護支援専門員は利用者の主体性を尊重する

問17正解不正解

介護サービス計画作成のための課題分析標準項目として正しいものはどれか。3つ選べ

解答と解説

正解は…2・4・5
  1. 課題分析標準項目の項目にはない。
  2. 課題分析標準項目の項目にはない。主治医意見書には、「サービス利用による生活機能の維持・改善の見通し」という項目がある。

問18正解不正解

指定介護老人福祉施設サービス計画について正しいものはどれか。 3つ選べ。

解答と解説

正解は…1・4・5
  1. 計画担当介護支援専門員は、アセスメントに当たっては、必ず入所者及びその家族に面接して行わなければならない(指定介護老人福祉施設の人員、設備及び運営に関する基準第12条の4)
  2. 入所者の同意が必要
  3. 定期的に入所者に面接することが定められている(指定介護老人福祉施設の人員、設備及び運営に関する基準第12条の10第1項)。

問19正解不正解

第1号介護予防支援事業の実施について正しいものはどれか。2つ選べ。

解答と解説

正解は…3・4
  1. 第1号介護予防支援事業の一部について、地域包括支援センターより指定居宅介護支援事業所に委託することができる。
  2. 第1号介護予防支援事業の対象者は要支援者等であり、要支援者も含む。

問20正解不正解

指定介護予防支援について正しいものはどれか。3つ選べ。

解答と解説

正解は…1・3・5
  1. 自立支援に向けて、目標指向型の介護予防サービス計画原案を作成する。
  2. 兼務可(指定介護予防支援等の事業の人員及び運営並びに指定介護予防支援等に係る介護予防のための効果的な支援の方法に関する基準第3条)。
  3. その通り(同基準第25条)
  4. 3か月に1回は利用者の居宅を訪問すること、月に1回は電話やサービス事業所からの報告、サービス事業所への訪問等で状況を把握することが義務づけられている(同基準第30条第16号)。
  5. 同基準第30条第28号

問21正解不正解

要介護認定について申請代行を行うことができるものとして正しいものはどれか。3つ選べ

解答と解説

正解は…2・4・5
  1. 法第27条第1項
  2. 法第27条第1項
  3. 法第27条第1項

問22正解不正解

要介護認定の認定調査について正しいものはどれか。2つ選べ。

解答と解説

正解は…3・4
  1. 被保険者が、正当な理由なしに、認定に必要な調査に応じない場合、市町村は認定の申請を却下「することができる」(法第27条第10項)。問題文は「しなければならない」なので誤り。
  2. 新規の申請に係る認定調査については、市町村または指定市町村事務受託法人に限って実施することとされている。
  3. 遠隔地に居住する被保険者の申請に係る調査は、その被保険者の住む市町村に調査を嘱託できる。

問23正解不正解

要介護認定について正しいものはどれか。2つ選べ。

解答と解説

正解は…2・5
  1. 60日前からである。
  2. 介護認定審査会は、市町村に審査・判定結果を通知するにあたり、サービスの種類の指定などの附帯意見を述べることができる。
  3. 30日以内に、申請処理見込期間と理由を通知する(法第27条第11項)。

問24正解不正解

Aさん(78歳、男性)は、2年前に妻を病気で亡くし、一人暮らしをしていた。その後、Aさんは脳卒中で入院し、右半身に麻痺がある状態で退院するに当たり、要介護2の認定を受けた。本人の意向では、自宅で暮らし、訪問介護は利用したいが、通所のサービスは利用したくないとのことだった。その理由は、知り合いに今の姿を見られたくないことに加えて、妻を亡くした悲しみから同年代の夫婦を見るとつらくなるということだった。その時点における介護支援専門員の対応として、より適切なものはどれか。2つ選べ。

解答と解説

正解は…3・4
  1. 訪問介護サービス以外にも、福祉用具貸与・住宅改修などが考えられる。そもそも、サービスを利用するかどうかは介護支援専門員が決定することではない。
  2. 「自宅で暮らしたい」という本人の意向を無視している。
  3. 現在、Aさんは自分の今の姿を見られたくないと思っており、また、妻を亡くした悲嘆から立ち直りきれておらず、同年代の夫婦を見るとつらいと思っている。Aさんの気持ちを尊重し、支援をしなければならない。

問25正解不正解

Bさん(75歳、女性)は、夫と二人で暮らしている。Bさんは、高血圧及び糖尿病のため、近所の診療所に定期的に通院している。最近、Bさんは、認知症により、昼夜逆転の生活になり、夜中に外に出て自宅に戻れなくなることもある。夫としては、介護の負担が増しているが、できる限り在宅生活を継続したいと思っている。要介護認定の結果、要介護2の認定を受けた。介護支援専門員の当面の対応として、より適切なものはどれか。3つ選べ。

解答と解説

正解は…1・2・5
  1. SOSネットワークの構築は現在のBさん夫婦に有効である。
  2. Bさんは高血圧、糖尿病のため、近所の診療所に定期的に通院している。現在の状況でそれらの持病を考慮せず、主治医を認知症専門医に変更することは不適切である。認知症の専門医の協力を得るならば、現在の診療所と連携を図りながら認知症の鑑別疾患等を行う認知症疾患医療センターとも連携を取るなどが適切である。
  3. キーパーソンの夫はできる限り在宅生活を継続したいと思っており、不適切。

問26正解不正解

呼吸について適切なものはどれか。2つ選べ。

解答と解説

正解は…2・5
  1. 高齢者でも1回の換気量は一般成人と比べて違いはない。それに対し、残気量が増えるため、肺活量は低下する。
  2. 左心不全の主要徴候である呼吸困難は、問題文とは逆で、臥位で増強し、起座位又は半座位となると軽減する。
  3. 下顎呼吸は亡くなる前に出る呼吸で、努力呼吸(安静時の呼吸では使用されない呼吸筋も用いて行う呼吸)の一つ。呼吸のたびに喘ぐような呼吸である。下顎呼吸が始まると1 ~ 2時間で亡くなることが多いといわれている。慢性気管支炎や肺気腫などの慢性閉塞性肺疾患(COPD)の患者でよくみられるのは、口すぼめ呼吸である。
  4. チェーンストークス呼吸は、脳血管障害、心不全など重症の疾患時にみられる。

問27正解不正解

食事について適切なものはどれか。2つ選べ。

解答と解説

正解は…3・5
  1. 摂食・嚥下のプロセスは、①先行期(認知期)②準備期③口腔期④咽頭期⑤食道期――がある。このとき、食べ物を咀嚼する段階は②準備期である。
  2. 胃からの逆流がみられるのは、⑤食道期の障害である。④咽頭期の障害は、咽頭に食塊が残りやすくなることである。
  3. 食事は「つかむ」「持つ」「運ぶ」といった動作を複雑に繰り返すため、アセスメントには、医師、看護師等、さらに福祉用具専門相談員が関わることがある。
  4. 食事の介護のアセスメントには、①食事のセッティングと摂食動作②調理③食事摂取――がある。したがって、調理を行っているかどうかの確認も含まれる。

問28正解不正解

睡眠について正しいものはどれか。3つ選べ。

解答と解説

正解は…3・4・5
  1. 床に就いても、なかなか眠れないのは入眠困難である。
  2. 眠りが浅く、すっきりと目覚められないことを熟眠障害という。
  3. 起床時に就寝中に失われた水分を補給し、洗顔をすることで、覚醒水準を高め、規則的な排便リズムをつくり出す効果も期待できる。

問29正解不正解

口腔機能や口腔ケアについて正しいものはどれか。3つ選べ。

解答と解説

正解は…1・2・4
  1. すべての歯を喪失することは、咀嚼能力の低下を招き、運動能力の低下にもつながる。
  2. まず義歯を外し、歯が残っている場合は歯ブラシを使用してブラッシングをするなどの口腔ケアを行う。

問30正解不正解

認知症について正しいものはどれか。3つ選べ。

解答と解説

正解は…1・3・4
  1. 認知症治療薬のメマンチン(メマリー)や抗精神病薬が、過量だとアパシーになる場合があり(過鎮静)、薬剤を減量すれば活動性が戻る。
  2. 2016年度から若年性認知症コーディネーターが都道府県に配置された。
  3. 10分程度で検査でき、20点以下で認知症を疑う。
  4. 長谷川式認知症スケールと同様、10分程度で検査でき、23点以下で認知症を疑う。
  5. 最新のレビー小体型認知症の診断基準2017では、①症状の変動②リアルな幻視③パーキソニズム④レム睡眠行動障害――が中核臨床像となっている。

問31正解不正解

次の記述のうち適切なものはどれか。3つ選べ。

解答と解説

正解は…1・2・5
  1. 心筋梗塞は、冠動脈の動脈硬化病変の粥種(アテローム)が破綻することにより血管を閉塞して、その結果心筋が壊死し、心臓のポンプ機能が低下する病態である。
  2. インスリンは膵臓で作られる。

問32正解不正解

次の記述のうち、より適切なものはどれか。3つ選べ。

解答と解説

正解は…1・3・4
  1. 救急受診すべきかどうか迷うようなときには、一般救急相談センター、救急安心センター、救急医療情報センターと呼ばれる自治体が設置しているセンターに電話で相談することができる。
  2. 喀痰吸引は、医行為に該当し、従来は医師法により原則、医師・看護師のみ実施可能だった。2011年に社会福祉士及び介護福祉士法が一部改正され、2012年度からは「一定の研修を受けた」介護職員等が、医療や看護との連携による安全確保が図られていることなどの一定の条件のもとで、喀痰の吸引等の行為を実施できることになった。
  3. 一次救命処置とは、急に異常を起こして倒れたり、けがをしたり、窒息などを起こした人に対して、その場に居合わせた人が、救急隊や医師に引き継ぐまでの間に行う応急手当のことをいう。

問33正解不正解

高齢者の急変時の対応について適切なものはどれか。 3つ選べ。

解答と解説

正解は…1・3・5
  1. 出血量が多い場合は、出血部位を心臓より高くすると、出血量を減らすことができる。
  2. 服の下をやけどしたときは、皮膚が衣服に貼りついていることがあるので、脱がさず衣服の上から流水を当てて冷やす。

問34正解不正解

在宅医療管理について、より適切なものはどれか。3つ選べ。

解答と解説

正解は…2・3・5
  1. 腹膜透析のメリットとしては、食事内容の制限が血液透析に比べて緩いことがある。
  2. 酸素流量は、医師の指示で決めるものであり、医師の指示内容の数値を超えて酸素流量を上げてはならない。

問35正解不正解

老年期うつ病について、より適切なものはどれか。3つ選べ。

解答と解説

正解は…1・3・5
  1. 老年期うつ病の発症要因として、脳内神経伝達物質の異常、脳の血流障害などがあげられ、脳の器質的疾患も原因となる。
  2. 自殺企図の危険性は高い。
  3. 老年期うつ病の一部は、認知症に移行・合併することがある。

問36正解不正解

バイタルサインについて、より適切なものはどれ。3つ選べ。

解答と解説

正解は…1・2・3
  1. 呼吸数は1分間の呼吸をカウントすることで計測できる。呼吸による動きは、胸郭、鎖骨、鼻翼などで観察・カウントできる。
  2. パルスオキシメーターは、皮膚の表面から動脈血液の酸素飽和度(SpO2)を測定するためのモニター機器で、採血の必要はない。

問37正解不正解

検査について、より適切なものはどれか。2つ選べ。

解答と解説

正解は…2・5
  1. 栄養状態をみる指標は、血清アルブミンである。血清グロブリンは、「総蛋白-血清アルブミン」の計算式で算出される。異常値の場合、免疫不全症などが疑われる。
  2. 血中尿素窒素(BUN)は、肥満の程度を示すのではなく、腎機能が悪くなると高値になる。
  3. 臥床する必要はない。心電図記録器装着後は普段通りの生活ができる。

問38正解不正解

次の記述のうち、より適切なものはどれか。3つ選べ。

解答と解説

正解は…3・4・5
  1. 患者は検査によって生じる利益と不利益をしっかり理解したうえで、検査を受けるか否かを決定する権利がある。そのため、検査前に患者に対する検査の必要性の説明と同意の取得(インフォームド・コンセント)は必須である。
  2. インフォームド・コンセントに基づく治療を行う必要がある。認知機能が低下している高齢者では、治療がどのようなものであるか、どのような努力や我慢が必要となるのかなど、より具体的に説明して理解を助ける必要がある。
  3. 2017年改正で位置づけられた。
  4. リロケーション・ダメージといわれる。

問39正解不正解

感染症について適切なものはどれか。2つ選べ。

解答と解説

正解は…1・4
  1. 法的な義務はない。また、以下のような指針が厚生労働省より出ている。「診断や治癒の判断は、診察に当たった医師が身体症状や検査結果等を総合して医学的知見に基づいて行うものである。インフルエンザの陰性を証明することが一般的に困難であることや、患者の治療にあたる医療機関に過剰な負担をかける可能性があることから、職場が従業員に対して、治癒証明書や陰性証明書の提出を求めることは望ましくない」(厚生労働省「季節性インフルエンザの対策について」2018年)
  2. 飛沫感染するウイルス性肝炎はない。
  3. 予防接種法政省令の改正により、肺炎球菌ワクチンは2014年から定期接種に導入された。ただし、現在のところ、一人につき、1回のみの接種となっている。

問40正解不正解

高齢者の疾患の特徴として、より適切なものはどれか。3つ選べ。

解答と解説

正解は…1・3・5
  1. 個人差は大きい。
  2. 高齢者の予後は医療のみならず社会的要因により大きく影響される。

問41正解不正解

アドバンス・ケア・プランニング(ACP)について、より適切なものはどれか。2つ選べ。

解答と解説

正解は…1・3
  1. 事前に話し合う環境をつくる。なぜなら、死の直前になると、約70%の人が医療やケアなどを自分で決めたり、望みを人に伝えたりすることができなくなるといわれているためである。
  2. ACPにおいて、本人と医療・ケアチームが十分な話し合いを行い、本人による意思決定を基本としたうえで、人生の最終段階における医療・ケアの方針を決定していく。
  3. ACPにおいて、本人が自らの意思を伝えられない状態になる可能性があることから、家族等の信頼できる者も含めて、医療・ケアチームと本人との話し合いが繰り返し行われることが重要である。

問42正解不正解

指定短期入所療養介護について適切なものはどれか。3つ選べ。

解答と解説

正解は…2・4・5
  1. 家族の疾病、冠婚葬祭、出張等の理由や家族の身体的・精神的負担を軽減するため、いわゆる介護負担軽減(レスパイトケア)のためにも利用できる(指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準第144条)
  2. 指定短期入所療養介護事業者は原則、利用定員を超えて受け入れることはできない。ただし、災害、虐待その他のやむを得ない事情がある場合は定員を超えて受け入れることができる(同基準第154条)
  3. 2017年度以前は従来型・在宅強化型・その他だったものが、2018年度介護報酬改定により基本型・在宅強化型・その他となった。

問43正解不正解

指定看護小規模多機能型居宅介護について正しいものはどれか。3つ選べ

解答と解説

正解は…2・3・5
  1. 看護サービス提供開始時には、主治医の指示を文書で受ける。
  2. 宿泊サービスも含む。

問44正解不正解

医師が行う居宅療養管理指導について正しいものはどれか。3つ選べ。

解答と解説

正解は…1・4・5
  1. 通常の事業の実施地域であるか否かにかかわらず、交通費(実費)の支払いを受けることができる。
  2. 居宅療養管理指導は区分支給限度額の対象外

問45正解不正解

介護医療院について適切なものはどれか。2つ選べ。

解答と解説

正解は…2・4
  1. 入所者1人あたりの床面積は8㎡以上とすること、入所者のプライバシーの確保に配慮することとあるが、療養室の定員は原則個室とまではされておらず4人以下なら良いとされている。
  2. 介護医療院は、介護保険法上の介護保険施設であるが、医療法上は医療提供施設として位置づけられる。
  3. Ⅱ型ではなく、Ⅰ型が長期にわたり療養が必要な者であって、重篤な身体疾患を有する者や、身体合併症を有する認知症高齢者等に対応できる体制となっている。

問46正解不正解

面接場面におけるコミュニケーション技術について、より適切なものはどれか。3つ選べ。

解答と解説

正解は…1・4・5
  1. 過去の重要な人との関係を投影せず、クライエントを個人としてとらえる必要がある(バイステックの7原則:個別化)。また、自分にそのような傾向があることも十分知っておかなくてはならない(自己覚知)。
  2. 意味のある沈黙もあり、常に話しかけるのが正しい訳ではない。

問47正解不正解

ソーシャルワークに関する次の記述のうち、より適切なものはどれか。2つ選べ。

解答と解説

正解は…3・5
  1. 主訴を捉えてニーズを確定するのは、インテークやアセスメントである。ラポールとは、援助者とクライエントとの間の信頼関係である。
  2. アセスメント形式を十分に理解することは重要であるが、すべてアセスメントシート通りに尋ねる必要はない。ソーシャルワーカーの力量に応じ、観察して情報収集できることはそれを活用するし、アセスメントシートにないが、情報収集として充足できない部分がある場合は、アセスメントシート以外でも尋ねる必要がある。アセスメントシートは臨機応変に使いこなす必要がある。
  3. わかりやすい具体的な目標を設定する。抽象的な目標ではなく、可能な限り、誰もが理解できる目標がよい。

問48正解不正解

ソーシャルワークにおける個別援助として、より適切なものはどれか。2つ選べ。

解答と解説

正解は…1・3
  1. 集団に対するソーシャルワーク
  2. 集団に対するソーシャルワーク
  3. 地域に対するソーシャルワーク

問49正解不正解

ソーシャルワークにおける地域援助として、より適切なものはどれか。3つ選べ。

解答と解説

正解は…1・3・5
  1. 集団に対するソーシャルワーク
  2. 地域課題の解決のためには、行政機関によるフォーマルな社会資源の開発だけではなく、ボランティアやサロン活動などのインフォーマルな社会資源の開発も必要である。

問50正解不正解

介護保険における訪問介護について正しいものはどれか。3つ選べ。

解答と解説

正解は…1・4・5
  1. 花木の水やりは「日常生活の援助」に該当せず、生活援助における不適正事例であり、算定できない。
  2. ゴミの分別が分からない利用者と一緒に分別をしてゴミ出しのルールを理解してもらう又は思い出してもらうよう援助することは、自立生活支援・重度化防止のための見守り的援助(自立支援、ADL・IADL・QOL向上の観点から安全を確保しつつ常時介助できる状態で行う見守り等)に該当し、身体介護として算定される(平成12年老計第10号・2018年身体介護の「自立生活支援のための見守り的援助」が見直され、明確化)。

問51正解不正解

介護保険における通所介護について正しいものはどれか。2つ選べ。

解答と解説

正解は…2・3
  1. 問題文の要件だけでは、中重度者ケア体制加算は算定できない。中重度者ケア体制加算の要件は以下である。指定通所介護事業所に必要な従業者の員数に加え、看護職員または介護職員を常勤換算方法で2人以上確保していること。利用者総数のうち、要介護状態区分が要介護3~ 5の者の占める割合が100分の30以上であること。指定通所介護を行う時間帯を通じて、専ら当該指定通所介護の提供にあたる看護職員を1人以上配置していること。
  2. 問題文の要件では生活相談員配置等加算は算定できない。生活相談員配置等加算の算定要件は以下である。共生型通所介護事業所に生活相談員を1人以上配置し、かつ、地域交流の場の提供等の地域貢献活動を実施している場合(2018年新設)。
  3. 栄養改善加算は看護師ではなく管理栄養士を1人以上配置し、栄養改善サービスを行うことが必要。

問52正解不正解

介護保険における訪問入浴介護について正しいものはどれか。3つ選べ。

解答と解説

正解は…2・3・5
  1. サービス提供は、原則として看護職員1人、介護職員2人の計3人で実施する。そのうち1人がサービスの提供の責任者を務める。
  2. 入浴に際して、病状の急変など体調の変化を発見した場合、事業所の管理者ではなく、主治医の指示を仰ぎ、必要により部分浴・清拭に変更、または状況によって入浴を中止する。

問53正解不正解

介護保険における短期入所生活介護について正しいものはどれか。3つ選べ。

解答と解説

正解は…3・4・5
  1. 同時に算定できない。
  2. 同時に算定できない。

問54正解不正解

介護保険における住宅改修について正しいものはどれか。3つ選べ。

解答と解説

正解は…1・3・5
  1. 段差の解消について、昇降機、リフト、段差解消機等動力により段差を解消する機器を設置する工事は、住宅改修費の支給対象から除かれる。
  2. 和式便器から洋式便器の取替えの場合は住宅改修費の支給対象だが、ポータブルトイレの設置は住宅改修費の支給対象ではない。

問55正解不正解

介護保険における認知症対応型通所介護について正しいのはどれか。3つ選べ。

解答と解説

正解は…2・3・5
  1. 利用者の日常生活やレクリエーション、行事を通じて行う機能訓練については、当該事業所の生活相談員又は介護職員が兼務しても差し支えない(指定地域密着型サービスの事業の運営基準等について第3・2③ト)
  2. 居宅サービス計画が作成されたうえで、認知症対応型通所介護事業所の管理者は、認知症対応型通所介護計画の作成をし、その内容について利用者または家族に対して説明し、利用者の同意を得る必要がある。また、認知症対応型通所介護計画の作成をした際には交付もする必要がある。

問56正解不正解

介護保険における夜間対応型訪問介護について正しいものはどれか。3つ選べ。

解答と解説

正解は…3・4・5
  1. 利用者へ配布するケアコール端末に係る設置料、リース料、保守料の費用は事業者が負担する。
  2. 指定夜間対応型訪問介護の提供に当たり利用者から合鍵を預かる場合には、その管理を厳重に行うとともに、管理方法、紛失した場合の対処方法その他必要な事項を記載した文書を利用者に交付するものとする(地域密着型サービスの事業の人員、設備及び運営に関する基準第10条第1項第7号)

問57正解不正解

指定介護老人福祉施設について正しいものはどれか。3つ選べ。

解答と解説

正解は…1・2・5
  1. 入所者に対する施設サービス計画等の記録は、その完結の日から2年間保存する。
  2. 広告自体は禁じられていない。ただし、指定介護老人福祉施設は、当該指定介護老人福祉施設について広告をする場合は、その内容が虚偽又は誇大なものであってはならない(介護老人福祉施設の運営基準第31条)

問58正解不正解

生活困窮者自立支援制度について正しいものはどれか。3つ選べ。

解答と解説

正解は…1・3・4
  1. 生活困窮者自立支援法の対象者は、稼働年齢層に限定されず、「現に経済的に困窮し、最低限度の生活を維持することができなくなるおそれのある者」(法第2条)であり、具体的には、生活保護を受給していないが、生活保護に至る可能性がある者で、自立が見込まれる者である。
  2. 生活困窮者住居確保給付金は、離職等により経済的に困窮し、住居を失った、または、そのおそれがある者に対し、住居確保給付金を支給することにより、安定した住居の確保、就労自立を図るものである。生活困窮者住居確保給付金は必須事業である。

問59正解不正解

生活保護制度について正しいものはどれか。3つ選べ。

解答と解説

正解は…1・2・5
  1. 介護扶助における居宅介護の支給は居宅介護支援計画に基づき行うものに限る。
  2. 65歳以上の被保護者の介護保険料は生活扶助の介護保険料加算として給付が行われる。

問60正解不正解

成年後見制度について正しいものはどれか。3つ選べ。

解答と解説

正解は…2・3・5
  1. 2016年5月13日に施行された成年後見制度の利用の促進に関する法律(成年後見制度利用促進法)では、国民が成年後見制度を利用する義務は定められていない。国民には成年後見制度の重要性に対し関心と理解を深め、成年後見制度利用促進に関する施策に協力する努力義務が定められた。
  2. 親族が成年後見人等に選任される割合は年々低下傾向にあり、2017年は26.2%になっている。2001年は親族が成年後見人等に選任される割合は84%であった。専門職後見人による後見の社会化が進んでいるといえる(最高裁判所事務総局家庭局「成年後見関係事件の概況」)
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