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社会・時事・他医療と福祉の連携で退院支援の確立を提言2011年7月22日11時57分

 

 東京都社会福祉協議会は、「退院後、行き場を見つけづらい高齢者への支援の構築プロジェクト」を設置し、大都市東京における高齢者の退院後に在宅生活を阻害する要因を明らかにし、その対応方策を検討してきた。そのため、昨年11月に都内の病院や地域包括支援センター、居宅介護支援事業所における実態調査を実施し、計365カ所から921ケースの回答を得た。

 高齢者から受けた退院相談のうち、相談担当者が退院後、行き場を見つけづらいと感じた相談件数は病院で37・8%、地域包括で38・5%、居宅介護で47・4%にも上り、その具体的な状況は、病院で「治療は終わったが、在宅復帰や社会資源の確保が難しいため、退院できない」が約半数の49・2%、地域包括では「自宅に戻れず、転院を繰り返す」、「退院後、自宅に戻ったが既存のサービスだけでは安定した生活が送れない」が24・4%がトップ、居宅介護でも「退院後、自宅に戻ったが既存のサービスだけでは安定した生活が送れない」が29・7%だった。

相談担当者が「行き場を見つけづらい要因」としてあげたのは、いずれも「家族の介護力」(病院42・4%、地域包括50・8%、居宅介護60・6%)が最も多く、次いで「認知症・精神疾患」、「経済状況」、「本人のADL」、「疾病の状況」と続く。注目すべきは、1ケース当たり平均3つ以上の要因が重なり合っていることで、家族や経済状況などの社会的な問題、本人の疾病や身体状況などが複雑に絡み合って行き場を見つけづらくしていることがわかる。

 行き場を見つけづらい高齢者の家族関係は、「介護サポートが受けられない」が病院で55・7%、地域包括で63・8%、居宅介護で53・3%と、すべての調査で5割以上と最も多くなった。「身寄りがいない」はそれぞれ22・4%、19・4%、9・5%とそれほど多くなく、家族がいても介護の協力が得られない人が行き場を見つけづらい状況にあることがわかった。

 退院支援を進めていく上で難しかったことでは、すべての調査で「在宅生活が可能かどうかについての医療サイドと福祉サイドの捉え方の違い」が5割以上となっており、「医療サイドと福祉サイドの意思疎通の難しさ」も回答率が高かった。

 同プロジェクトでは、この実態調査を踏まえて、①地域包括ケアシステムにおける衣料と福祉の連携による退院支援の確立、②病院と地域をつなぐ新たな中間的な機能の確立、③広域による退院支援機能の確立、④大都市東京における退院後の行き場の確立の4つをもとに13項目にわたる提言を行っている。

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