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社会・時事・他本人の生活上の望みを実現する作業療法を確立したい(1)2011年6月17日14時44分

大橋会長.jpg第45回日本作業療法学会

大橋秀行大会長(埼玉県立大学保健医療福祉学部作業療法学科教授)インタビュー 

 「意味のある作業の実現」をテーマに第45回日本作業療法学会が6月24~26日の3日間埼玉県さいたま市で開催される。「意味のある作業」とは何を意図したテーマで、作業療法には今どういうことが求められているのだろうか。大橋秀行大会長に語っていただいた。 

 今回学会のテーマとして「意味のある作業の実現」を掲げた。ここで言う「意味のある」とは、本人にとっての希望や夢であるところの、ということである。講演やシンポジウムなどを通じてそのことを掘り下げたいと思う。

本来、作業療法とは本人の望む生活の実現を助ける療法と言えるように思う。しかし医療制度や医療スタッフの役割などの細分化の影響もあって、作業療法の目的が単なる心身機能の底上げとなりかねない。

 一般的にも患者さんも作業療法とは何か作業を通して機能回復を図るという認識の人が少なくなく、私の専門である精神科領域でも、単なる症状の改善になりかねない。最終目標はあくまでも本人が社会生活を送り、地域での役割を果たすために必要な作業を考え、本人にアプローチすることが求められている。

 医学的な理論に裏打ちされた技術が求められることは当然だろう。しかし最終的な目的は、医学的な意味合いではないだろう。

 厚労省が昨年4月に作業療法の範囲について、医療現場において手工芸を行わせることといった認識が広がっていることに対して、「移動、食事、入浴等の日常生活活動に関する訓練」「家事外出等のIADL訓練」「作業耐久性向上、作業手順の習得、就労環境への適応等職業関連活動の訓練」「退院後の住環境への適応訓練」などが含まれることを通知した。このような訓練が対象としている実際の生活の中の「作業」そのものを直接扱う実践がもとめてられているのだと思う。

 このような「作業」を、よりご本人にとっての価値観や意味づけを考慮して扱うことが重要だと思う。

(2)につづく

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