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社会・時事・他復興を超えて宮古の工芸品へ かけあしの会2013年8月23日08時00分

 岩手生協職員と組合員が震災復興支援のために仕事づくりに乗り出している。宮古市民の7割が生協組合員であるという高い組織率の中で、被災し仮設住宅などで暮らす人たちに、何らかの形で仕事を作り出すことで、生活のリズムや張りを作ろうと、生協活動などに関わる5人で「かけあしの会」をスタートさせた。

 代表は、地元生協マリンコープDORA統轄店長の菅原則夫さん。漁業の町である宮古を象徴するようにその建物は舟形をしており、開店は銅鑼の音で知らせる。「震災による心の傷を少しでもいやすのに日々の仕事が一番だと考えました。復興商品としてというよりも、宮古の工芸品にしたいと思いです」と菅原さん。あわびの貝を使ったストラップやネックレス、それにLED球と合わせたランプシェード「あわび蛍」を開発した。

 あわびの貝は地元の田老漁協から無償で提供してもらったほか、広く三陸沿岸や、知らせを聞いて東京の築地市場からも届いた。開発には、岩手大学工学部の大坊真洋教授がLED関係、「佐原」の佐藤保義さんが波をデザインした台座を担当するなど、多くの協力があった。

 あわび蛍の製造工程は、フジツボや海藻が付着した貝殻を洗って付着物をそぎ落す作業、表面を削って黄金色を帯びたピンク色まで仕上げる作業、LEDのついたガラスの台座に固定する作業がある。

 仮設住宅などの人たちが担うのは、主作業であるあわび貝の洗いと削り。「作業がまだ慣れないうちは、1日1枚をきれいにするのがやっとでした」と、かけあしの会で「あわび蛍」を担当する香木みき子さん。

 いま、作業にあたるのは、10人。障がいをもつ人も参加する。

 加藤蝶子さん(73歳)は仮設住宅でひとり住まい。70歳まで冷凍食品会社で働いてきた。「仮設にいると退屈で、こうして働くことができてありがたいです。夜もぐっすり眠れます」と話す。

 「みなさん、仮設では死にたくないという気持ちが強く、不安でいっぱいなのです。復興住宅に移るとなると、家賃も要り、食費を切り詰めるしかない。消費税が上がっても、社会保障が充実して安心して暮らせるのであればいいのですが」と、香木さんは仮設住宅の人たちの不安を代弁した。

 かけあしの会では、全国の生協などから応援を得ながら、工芸品や食品など1カ月1つずつ、商品化をめざしている。

 問合せ=TEL.0193・63・3131(かけあしの会、香木)

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  • 宮古の仕事を創りたいと
    菅原さん(右)と香木さん
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  • あわび貝を心をこめて磨く加藤さん
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  • でき上がった「あわび蛍」

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