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社会・時事・他連載 「高齢者における栄養ケアの重要性」④2013年3月26日08時46分

要介護高齢者の食事ケア

 いくら栄養が豊富でおいしい料理であっても、食べられなければ意味がありません。食事ケアの基本は、食を通して心の交流、自立への援助そして生きる希望を持ってもらうことです。

 要介護高齢者の多くは、咀嚼力や嚥下力が低下しており、通常の食事形態で食することが困難な場合が多く、軟菜食、きざみ食、ミキサー食など咀嚼力や嚥下力に適した食事形態が求められます。

 摂食・嚥下の成り立ちは、①食物を口まで運び口唇を閉鎖する「捕食力」、②食物をかみ切る・砕く・押しつぶす「咀嚼力」、③かみ砕いた食物と唾液を混ぜてまとめる「食塊形成力」、④舌の上に食物を停滞させて味わう「口腔内保持力」、⑤舌を挙上させてのどの奥に送る「送り込み力」、⑥食物を誤嚥させないで胃まで送り届ける「嚥下力」の6つに区分されます(図1)。

 これら6つの力が十分に備わって初めて食べものを咀嚼し、そして飲み込むことができるのです。しかし、加齢や脳血管疾患の後遺症、残存歯の減少などにより、咀嚼・嚥下機能が低下した場合は、飲み込みやすい食事形態への調整が必要となります。

 飲み込みやすい食事形態とは、第1に食材の密度(大きさ・硬さ)が均一であること。第2に適度な粘度と凝集性(まとまり)があること、第3に飲み込む時に変形しやすいこと、第4に口腔粘膜やのどへのすべり、付着性が低いことが要件となります。また、第5に咀嚼・嚥下は可逆的であることです。

 食べる力に合わせることだけではなく、口腔ケアや体力をつけて食べる力をアップすることも重要です。

 これら飲み込みやすい食事形態5カ条(表1)を参考に、調理の工夫、とろみ付け食品(片栗粉、米粉、寒天、ゼラチンなど)やとろみ調整食品の活用や介護食品の利用も視野に入れ、料理をデザインしていきます。

盛岡大学栄養科学部 教授 笹田陽子

  • 図1摂食・嚥下の流れ.jpg
  • 図1 摂食・嚥下の流れ


  • 表1.jpg
  • 表1 飲み込みやすい食事形態5ヵ条

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