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社会・時事・他フィンランド福祉視察③待機者がいるサ付き住宅 その12012年12月14日16時52分

 連載の最終回は高齢者のケアサービス付き住宅について書くことにする。

 視察を手配してくれた山田眞知子さんによると、フィンランドでは高齢者ケアは在宅が主流で、75歳以上の90%以上が在宅で暮らし、病院や老人ホームなど施設で暮らす人たちは3%以内に抑えることが国の目標だそうだ。そのほか24時間のケアサービス付き住宅があり、自宅では暮らせなくなった人が入居する。このような住宅の入居者は75歳以上の5~6%とされている。身体機能を維持する予防リハビリを強化しているそうだ。

 2つのサービス付き住宅を視察した。両方ともNPOが運営するもので、シポー市にあるリンダホームと首都ヘルシンキ市にあるカンティホームである。

NPO・自治体、企業間のケアの連携

 リンダホームはシポー市、教会、および11の社会福祉関係のNPOが協力して1991年に設立した財団で、前回述べたスロットマシーン協会の助成とローンで94年に完成した。99年に拡張工事が行われ、昨年には10㎞離れたところに高齢者のほかに知的障がい者も入居している別のホームを建てた。

 リンダホームには60室のサービス付き住宅があり、入居者にはシポー市営のホームヘルプサービスの職員が通い、そのステーションがリンダホーム内にある。ほかに4つのユニットにわけられたグループホームがあり、22人の入居者は認知症がある。入居者は自治体が決定するが、こちらのケアはリンダホームの職員が行う。このように自治体との密接な協力体制があるが、美容師、理学療法士などの民間の業者もホーム内に入って営業している。レストランも業者委託である。このほかボランティアの25人の市民が文化・レクリエーション活動を行っている。

居室面積37㎡でトイレとシャワー付き

 サービス付き住宅は人気があり60人もの待機者がいるそうだ。 部屋の大きさは1DKで37㎡あり、バルコニー付きである。グループホームは22~25㎡であるが、それぞれ車いすで入れるくらいの大きさのトイレ・シャワールームが付いていて、 共通の居間と食堂があった。 リンダホームの入居者の平均年齢は82歳で、70%が女性ということだった。

 リンダホームでは親族用の出入り口があり、鍵を持っている親族は24時間自由に入居者を訪問することができるという。また入居者は自室のテレビで、ホーム内の行事のプログラムや食事のメニューなどを見ることができる。これらはフィンランドのホームの中でも先進的な試みだそうだ。

中庭のある古い建物を改造

 ヘルシンキ市の中心部の住宅街にあるカンティ協会もサービス付き住宅とグループホームを運営している。サービス付き住宅は30㎡の1DKと50㎡の2DKであるが、古い建物を改造しているのでバルコニーはない。 その分手入れされた陽当たりの良い中庭がある。入居者が必要なサービスを契約するのはリンダホームと同じだ。グループホームは20部屋あり、ヘルシンキの市の委託で精神障がいのある高齢者のケアに特化している。

その2へつづく

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  • エストニアの首都タリンで左が池田啓子氏
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  • シポー市の南地区にあるリンダホーム
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  • ヘルシンキ市の中心部にあるカンティホーム

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