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社会・時事・他厚労省 ハラスメント対策マニュアル策定2019年5月30日07時00分

周知と情報共有が重要

 厚生労働省は4月10日、初の介護事業所者向けの「介護現場におけるハラスメント対策マニュアル」を策定した。三菱総合研究所が行った「介護現場におけるハラスメントに関する調査事業」を踏まえ作成。対応事例とともに、ハラスメント対策の考え方などを紹介している。

利用者からのハラスメント4~7割経験

 三菱総合研究所が今年2月に行った介護現場のハラスメントの実態調査では、2,155事業所、職員1万112人が回答した。

0513hara.jpg 介護施設・事業所に勤務する職員のうち、利用者や家族などから、身体的暴力や精神的暴力、セクシュアルハラスメントなどのハラスメントを受けた経験のある職員は、最も多いところで介護老人福祉施設職員の71%。その他、訪問介護50%、通所介護46%などだった(グラフ)。4~7割の職員がハラスメントを経験している実態がわかった。

 また、「職員からみたハラスメントの対応として必要な取り組み」に関する質問では、「相談しやすい組織体制の整備」「ハラスメントを報告した際、事実を認めてほしい」「利用者・家族などへの啓発活動」などを求める意見が多かった。

報告しやすい体制づくりと契約書での周知

0513hara2.jpg 同マニュアルでは事業者が具体的に取り組むべきこととして▽ハラスメントに対する事業者としての基本方針決定▽職員、利用者と家族への基本方針の周知▽マニュアルなどの作成・共有▽報告・相談しやすい窓口の設置▽介護保険サービスの業務範囲などの理解と統一▽PDCAサイクルの考え方を応用した対策などの更新――を挙げている。

 利用者や家族などに対する周知では、ハラスメントが全国的な問題になっていること、その防止が円滑な介護サービス利用に繋がることを伝える。また、契約書や重要事項説明書で、ハラスメントにあたる行為とその対応、場合によっては契約解除になることを記載し説明する。

事前の情報収集や避難経路の確認

 新規の利用者の場合、ケアマネジャーを通して、利用者・家族などの情報を事業者として可能な範囲で適切に収集し、ハラスメント発生の可能性が高い場合は、担当職員の配置や申し送りなどを的確に行う必要があるとした。

 また、訪問先である利用者の自宅において、身体の危険を感じた際に速やかに外に出ることができる経路を事前に確認し、担当職員間で共有することも重要だと説明する。訪問担当者を固定しないなどの工夫 訪問系サービスでは、利用者や家族などと在宅で1対1や1対多数の関係になることや、週多数回の訪問を行うことで精神的な負担を感じているケースがあると指摘。

 そこで、▽利用者・家族との距離が近くなりすぎないように曜日で訪問担当者を変える▽警報機付きブザーを支給する▽年齢や家族構成、趣味などの職員の個人情報をむやみに利用者に伝えない――などを対応例として示している。

 この他、日頃から行政や地域包括支援センター、医師、ケアマネジャーなどと連携し、ハラスメントを繰り返す利用者・家族に対応できる体制づくりや、対応困難事例として地域ケア会議で取り上げるなど情報共有や検討機会の確保を推奨している。

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