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社会・時事・他食べるを支える1300病院 摂食嚥下資源マップ2017年2月21日07時00分

0211map.jpg 高齢化が進み、摂食嚥下への関心も高まってきた。しかし、問題が起きても医療・介護の有効資源に繋がらない地域が多いことから、2014年度より厚生労働省の委託事業で「高齢者の摂食嚥下・栄養に関する地域包括的ケアについての研究班」が立ち上がった。同研究班は、「摂食嚥下関連医療資源マップ」を作成し、全国の摂食嚥下に関する医療資源のマップをウェブサイト上で公表している。医療職に限らず介護関係者、利用者も閲覧、検索することができ、在宅における摂食嚥下支援での活用が期待される。

提供内容と訪問診療の可否が一目で分かる

 同サイトでは医療機関名や所在地、提供するサービスをリスト化し、地図上にマッピングしている。提供サービスは▽嚥下訓練▽嚥下内視鏡検査(VE)▽嚥下造影検査(VF)▽その他――の4つのカテゴリに分類され、このほか訪問診療の可否も確認できる。地図上では厚生労働省が定める訪問診療が可能とされる「医療機関から半径16㎞以内」が円で囲んで表示され、地域の医療提供状況が一目で分かる。

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 現在登録されている医療機関は約1,300カ所。同サイト業務責任者で歯科医師として訪問診療も行う、東京医科歯科大学大学院戸原玄准教授は「まだ国内全ての施設をカバーしきれているとはいえない」と話し、医療機関へ登録を呼びかけている。「登録施設が増えることで、地域の支援状況の実態を把握でき、医療と介護の連携につなげることができる」と更なる活用に期待を寄せる。同サイト(www.swallowing.link)の登録フォームより登録できる。

 戸原氏は摂食嚥下に問題がある場合は早めに専門的な診断を受ける必要があると指摘。「食事中にムセたり、食事量が減少している場合は、摂食嚥下機能に問題がある場合が多いため注意が必要だ」と話す。また、「摂食嚥下機能は一度衰えても、改善していることがある。食事量の増加などがみられる場合は、適切な食形態を再把握することが重要。介護に関わる職種全体で利用者の状態変化を意識し、次の支援に繋げて欲しい」と戸原氏は述べる。

食形態対応の飲食店マップ化開始

 また、昨年12月よりきざみ食やペースト食など摂食嚥下に問題がある人が食べやすいように加工した食事を提供している飲食店のマップを追加。現在16店舗が公表されている。リストでは▽提供可能な介護食の内容▽バリアフリー対応の可否▽個室の有無▽吸引機持の可否▽事前予約の要否――等が示されている。「外食は外出意欲を引き出すの1つの手段でもある。経口摂取できるようになって終わりではなく、次に繋げる支援を専門職は把握することが大切だ」と強調する。

 戸原氏は「利用者だけではなく専門職も摂食嚥下に関する地域の情報を把握できていないことが多い。マップを活用して食のネットワーク作りや摂食嚥下の問題解決に役立てていきたい」と語った。

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