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社会・時事・他相模原殺傷 中間報告とりまとめ「制度的対応が不可欠」2016年11月 1日07時05分

 神奈川県相模原市の障がい者支援施設「津久井やまゆり園」で、元職員の植松聖容疑者(26)が窓ガラスを割って侵入し、入所者を相次いで殺傷した事件で、厚生労働省に設置された「相模原市の障害者支援施設における事件の検証及び再発防止策検討チーム」は、9月14日に中間報告を取りまとめ、塩崎恭久厚労大臣に提出した。

 同容疑者は2012年12月から同施設で勤務していたが、入居者への暴言・暴行を繰り返すなどの問題行動が目立っていた。今年2月には、障がい者への差別的・攻撃的な発言を受けた施設側からの通報を発端に、緊急措置入院となったが、2週間ほどで退院。大島理森衆議院議長に宛てた犯行予告とも取れる内容の手紙を、衆議院議長公邸の職員に手渡していたこともわかっている。

 今回の中間報告は、現段階で把握した事実関係に基づく検証結果を示したもの。今後はさらに検証を進め、今秋中に再発防止策を提示する予定となっている。

 措置入院については、解除する際に病院から市に提出する「症状消退届」における「訪問指導等に関する意見」などを空欄のままにしていた北里大学東病院、退院後の医療等の支援を検討せずに措置を解除した相模原市の双方の対応について、「現行制度下においても不十分だった」と指摘している。 一方で、精神障がい者の地域移行の流れは、人権擁護・地域共生社会推進の観点から決して揺るがしてはならないと強調。入院中から措置解除後まで、患者が医療・保健・福祉・生活面での支援を継続的に受けられることが再発防止に繋がるとし、確実な実施のためには運用改善のみならず、新たな制度的対応が必要不可欠と明記した。

 地域へ開かれた施設という基本的方向性の維持を前提としつつ、施設の防犯対策については、日常の対応と犯行予告がなされた場合のような緊急時の対応に関し、それぞれ具体的な点検項目を提示することを検討課題にあげた。

 戦後最大規模の被害者数となった事件を重く受けとめた政府は、直ちに「障害者施設における殺傷事件への対応に関する関係閣僚会議」を設置。さらに厚生労働省を中心とした関係省庁と関係自治体、学者や障がい者団体などの各分野の専門家による同チームを8月8日に設置し、法改正や新法も視野に入れた再発防止策の検討を進めていた。

 同チームでは、大きく①福祉施設における防犯対策②警察等の関係機関との情報共有のあり方③精神保健福祉法の措置入院に係る手続④退院後のフォローアップ――の4点を焦点に議論をしてきた。

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