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社会・時事・他在宅でも床ずれは治る(3) ピローなどによる体圧分散効果2013年4月 5日08時01分

0309ooura.jpg拘縮緩和の効果も

 ――ポジショニングも重要だと思います。

 創傷治癒にはポジショニングも重要だ。ビーズマットやウレタンマットで隙間を埋め、適切な体位をとらせることで体圧分散をはかるものだ。接地面積をなるべく大きくして、効率よく体圧をやわらかいウレタンフォームで分散させることが大切。例えば踵(かかと)のような床ずれの発生しやすい所には下肢全体を包み込むように支える。そうすることで、使用者にとっては寝心地が良くなる。使用するマットの形状や個数が適切であれば、未使用時に比べて高い体圧分散効果が期待できる。拘縮のある人には、緊張を和らげるように、各所に、適切にビーズマットやウレタンマットを使用することで緩和が図られる。

 ――姿勢や動作により体圧分散が変化します。

 ベッドでの仰臥位や車いすに腰掛けている時なども圧迫力が掛かっているが、ベッドでのギャッチアップや、車いすでのズッコケ座りなどの場合には、これにズレ力が付加しており、危険な状態であるといえる。例えば車いすの場合、基点では尾骨部数値が55㎜Hgのものが、尾骨位置が前に10㎝ずれると158㎜Hg、20㎝ずれると186㎜Hgと高くなる。そうした場合には、馬蹄形クッションを使用することでズッコケ座りが予防でき、床ずれを発生しにくくできる。そもそも、そういったリスクのある人にはリクライニング式の車いすでなく、背を倒してもズレ力の発生しにくいティルト式の車いすが向くといえる。同様にベッドから端座位になって立ち上がる時も、臀部を擦って移動することは危険なので、臀部を浮かして移動するなどの配慮が求められる。

 ――在宅での創傷治癒を進めるためには?

 日本褥瘡学会が創設されて以降、日本における病院や施設での褥瘡対策は大きく進んだ。意識や向学心の高いナースが登場したことや、福祉用具・機器メーカーの研究・開発により、工学的に進んだことが大きい。今後は、こうした流れを在宅でも広げ、推進するために家族や専門職の連携が欠かせない。中でもヘルパーに期待される部分は高いと言える。(了)

北海道大学名誉教授

大浦 武彦

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