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施設・住まい「30%が赤字に」老施協 桝田介護保険事業経営委員長(1)2012年3月30日14時10分

3分の1の特養が赤字になりかねない

 

――今回の引き下げで年間減収額はどの程度か。

桝田 50床で300~500万円、100床で1000万円程度と予想している。現在約25%の特養が赤字だが、今回の改定で30%台になるだろう。特養の3件に1件が赤字ということになる。

 ただ改定前の報酬で赤字という特養はどこか運営に問題があると思う。おそらく1人あたりの給与が高すぎるか、職員の数が多すぎるのだろう。

――総人件費は削減できないのか。

桝田 介護職員がまだまだ集まらず、数の確保で精一杯。その感覚が現場にあり、厳しい言い方をすれば介護に向いていない人、能力のない人が少なくないため、質が上がらないという悪循環が見られる。

――機器を導入すれば効率化できる余地はあるのでは。

桝田 そのとおり。ただ今の80歳代、90歳代の高齢者は人手による介護を望んでおり、機械による介護になじまない。例えばリフトによる移動は非常に嫌われる。それでも以前に比べれば機械化は進み、今の高齢者でも抵抗感や恐さを感じないものなどはどんどん導入し、介護職員の肉体的負担を減らさなければならない。申し送りなども紙ベースから端末ベースにすると効率化が図れる。

――日常生活継続支援加算の取得条件が厳しくなった。

桝田 大きな影響はないだろう。現在この加算を取得できない施設は介護福祉士の用件が満たされていないところが多い。今勤務している職員に勉強してもらい、介護福祉士を取得することで介護の質も向上する。

――有料化できるサービスは考えられないのか。

桝田 ほとんどのサービスが介護費用に含まれており難しいのが現状だ。また個々のサービスの有料化は報酬全体の引き下げの理由にされかねないという問題もはらんでいる。

 資金的余裕がある社会福祉法人ならばサービスを多角化し、一つの社会福祉法人で軽度の人から重度の人まで面倒をみるという方法もあるだろう。例えばサ高住を経営し、重度になったら特養に入居してもらうなどだ。ただ社会福祉法人の多角化を好ましく思っていない県もある。特養だけならつぶれないけど、多角化で失敗し、本体の特養の経営までいきづまったら困るためだ。

(2)につづく

<シルバー産業新聞 2012年3月10日号>

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