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施設・住まい一定の内部留保必要 さらなる処遇改善は不可欠 老施協2012年1月27日14時30分

 1特養の内部留保金が3億円とあった問題で、全国老施協福間勉事務局長に協会としての見解を聞いた。

――特養1施設の内部留保金3億782億円という数字をどのように認識するか。

福間 当協会理事の間では、70人規模の特養の平均的なものだと認識されている。3億円のうちには、将来の使途が明確な修繕費などの積立金6580万円があり、これを除く2億4200万円が次期繰越活動収支差額となる。1年間の活動収支額は2094万円で、1年ではこの程度の収支差額になるだろう。特養は3カ月分の運転資金の保持を義務づけられているので、その額として1億円を次期繰越金から引くと、1億4200万円になり、これをどう捉えるかかだろう。

――その額は多いのか。

福間 開設年月や定員規模、建物の状況など各施設の状況はまちまちで一概に多い少ないを論じることはできない。全体の2割は赤字であり、黒字施設と2極分化している現状がある。個々の施設ごとに分析しなければならない。赤字施設の存在も問題がある。自転車創業のような不安定な経営状況ではなく、しっかりしたサービスを継続する上で一定の収支差を得て内部留保金をもつことは必要だろう。

――介護職員の給与アップは十分に行われているか。

福間 確実に給与は上がっている。老施協の調査や国の処遇改善交付金調査結果からも明らかだ。しかし給与アップだけではなく、様々な処遇改善に向けた取り組みをもっと行っていく必要がある。

――12年報酬改定のための経営実態調査で特養は9・3%の収支差があった。

福間  老施協の調査では6.8%に留まり、国の数字とは開きがある。われわれは決算処理後のきちっとした決算数値にもとづいて集計を行っている。国の調査は3月期の数字に人件費など年間を通しての経費はその12分の1を足す仕組み。複数事業にまたがる経費の案分もしっかり行われる必要がある。決算後では報酬改定の議論に間に合わないのであれば、もう1年前の決算数値でよいのではないか。そうした国の経営実態調査結果をストレートに介護報酬改定の根拠にするのは適切ではない。

――社会福祉法人として法人税の支払い免除されている。

福間 対処が必要なことは、処遇改善策の推進だけではなく、低所得者に対する社会福祉法人による減免の実施率は8割未満に留まっている実態がある。公的財源を使う以上、事業に対する説明責任は大きいのは確かだ。特養はしっかりと説明責任を果たさないと、課税論議が起こっても仕方がない。   

<シルバー産業新聞 2012年1月10日号>

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  • 全国老施協 事務局長 福間 勉氏 

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