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施設・住まい「老健は地域包括ケアの中核施設になる」 全老健山田和彦次期会長2011年5月19日17時27分

1103_zrk_ymk.JPG 全国老人保健施設協会(川合秀治会長)は2月17日、現会長の川合氏に代わり、現任理事の山田和彦氏を次期会長に選任した。任期は4月1日から2年間。今後の全老健の方針について、山田和彦次期会長に話を聞いた。

 

――次期会長として、一番に取り組むべき課題は。

 人口構造の変化により、社会保障も今後、流動的な状況になってくる。介護保険についても財政が逼迫し、制度全体を大きく見直そうという雰囲気がある中で、目先のことだけを追っていては、老健施設に対する国民からの支持は得られない。そのため、2025年の時点で老健施設がどういう役割を果たすのかをはっきりと示すことが、私が次期会長として取り組むべき最重要課題だ。

 

――将来の立ち位置をはっきりさせるということだが、具体的なイメージは。

 地域包括ケアの中核施設になることだ。国が描く絵は、住み慣れた地域で24時間365日、安心して暮らせるケアシステムを構築すること。そこには介護の問題もあれば、医療の問題もある。さらに日常的な生活支援や維持期のリハビリテーションもある。そうしたニーズに包括的に応えられる潜在能力をもっているのは、老健施設だと思っている。新しい執行部とともに、有識者を交えた委員会を立ち上げ、その中で私の考えを整理してもらい、具体的な方向性をまとめていく。

 

――報酬改定に向け、介護給付費分科会でどういう点を要求していくのか。

 今後、高齢者介護で重要な柱となるのは、大きくは認知症への対応と維持期リハビリテーションの2つだ。その部分は具体的な要求をしていきたい。ただ、繰り返しになるが、将来の老健施設の立ち位置をはっきりさせないと、次回の介護報酬改定でも、要求していく項目の焦点がボケてくる。まずは15年後に老健施設が果たすべき役割を全面に打ち出した上で、課題をはっきりさせる。その上で、課題を解決するために報酬改定を求めていく。

 

――老健施設が抱える一番の課題は。

 私は在宅支援の部分だと思っている。老健施設はその部分がまだ弱い。ショートステイや通所リハなどのサービスを持っているが、将来、24時間365日のワンストップサービスの拠点になるには、在宅支援部門を充実・強化させていくことが必要だ。もちろん入所部分の課題もある。利用者の重度化や入所の長期化などの問題だ。私は利用者が重度化しているのなら、重度化したなりの自立支援を模索していくのが老健施設の使命だと思っている。

 

――老健施設の医療について改善を求める声が多い。

 少なくとも従来型の老健施設での医療については、1988年に老健施設が創設されて以来、大きな枠組みは変わっていない。あれから20年以上が経ち、医療は目覚ましく進歩したが、現状ではそうした現実と制度との間にズレが生じてきている。一端、ゼロベースで見直す時期にきていると感じている。

 

――療養型老健施設について。

 基本的に誕生の仕方が違うので、今の時点で我々が評価するというのは時期尚早だろう。ただ、療養型老健は「老人保健施設」という冠を持っているので、老健施設の理念、役割を理解した上で、本来の機能を持つ老健施設になって欲しいという思いはある。一方で従来の老健施設でも療養病床に近い役割を担っている施設も多い。将来的には老健施設での医療の在り方と合わせて、整理されていくことになるだろう。

 (2011年3月10日号)

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