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施設・住まい老施協・木村哲之副会長「業務可視化、 生産性向上に」2019年3月28日07時00分

0306roushikyo.jpg 介護報酬を議論していく上で、全国老施協では施設内でのサービス提供や行動に対して、どの程度の単価が妥当なのか、自分たちで調査・検証を行い、取りまとめを行った。その過程で、ICTツールを活用したタイムスタディ調査を実施し、施設職員の業務とそれにかかる時間の構造などを集計した。

 調査したのは、地域密着型の特養から広域型の特養まで、規模の大小に応じた10施設およそ700人分のデータ。そこから見えてきたのは、介護や看護などの直接的な業務のほか、記録関連業務にかなりの時間がかかっていること、「会議・引継ぎ」にも多くの時間を費やしているという実態だ。入居者1人あたりにかかる業務量でみると、記録や会議・引継ぎにかかる業務量は介護職員で12%、看護職員で20%を占めている(図)。

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 こうしたデータを、先般の厚生労働省の現場革新会議や自民党の厚生労働部会などで説明させていただいたところ、多くの方が関心を示してくれた。介護現場に生産性向上や技術革新が求められている中で、我々としては、ケアの質を維持しつつ、記録などにかかっている負担をいかに軽減していけるかが重要だと思っている。そこは、まさにロボットやICTなどを上手く活用して、業務効率を高めていくことが正しいアプローチだと考えている。

人手不足解消のためのロボット・ICTではない

 全国老施協として生産性向上を横展開していくために、まずは各施設で業務内容を可視化していく必要がある。ただ、各施設で業務分析を行うには、人や時間、資金的に難しい面もある。そこで今回我々が実施した、施設職員がスマホアプリを使うことで自発的に業務内容を可視化できる手法を、各施設でも活用できるようにしていく。そこが第一弾。

 その上で、実際に可視化された業務をどのように効率化していくのかは、各施設によって個別具体的に異なるので、全国老施協として、いくつかの改善メニューのようなものを用意していく。例えば、排泄・排尿にかかるICT機器の導入や、ロボットスーツを使った介護者の負担軽減、勤務シフトの自動作成システムの導入などだ。何をチョイスするかは、それぞれの施設が可視化された業務内容を基に判断していく。そこを助成金のスキームなども活用させてもらいながら、後押しをしていくことで、介護現場の生産性向上を図っていく考えだ。導入した後も課題などについて情報収集し、再検証を行うサイクルを回していく。

 ここで注意が必要なのは、やいというものではない点だ。人手不足の対策として、ロボットやICTが強調され過ぎているきらいがあるが、少ない人数で現場を回すことが目的ではなく、人員・時間的な余裕があれば、やりたいケアがそれぞれの現場にはあるはずなので、そのためのゆとりを生み出すツールが、ロボットやICTの役割だと捉えるべきである(談)。

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