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施設・住まい「よりあい食堂かよう」 社福・地域連携で食事の場2016年12月22日07時00分

 東京・武蔵野市のUR団地「サンヴァリエ桜堤」の中央集会所では、2年前よりコミュニティ食堂「よりあい食堂かよう」を開いている。実施主体は団地自治会。近隣の福祉施設「桜堤ケアハウス」(社会福祉法人武蔵野)が後方から支援する。

 同団地では約950世帯が暮らし、高齢化率は同市全体の約21%に対し約32%。独居・老々世帯化も進展する中で、自治会には「ゴミ出しが困難」「隣近所から孤立している」などさまざまな課題が寄せられていた。

1211yoriai.jpg そこで自治会は、2013年に団地から徒歩3分の場所に位置する同施設と合同で、住民に対するアンケートを実施。回答した高齢者世帯の約半数が3食とも孤食状態であるという結果が明らかになった。阿部敏哉施設長は「数字がはっきり出たときは、驚いた。食事をきちんと摂り、かつ交流の場ともなるような取組みが早急に必要だと思った」と当時を振り返る。同じく危機意識を持った自治会と話し合いを重ね、14年に誕生したのがよりあい食堂かようだ。

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 「火曜」と「通う」をかけた名の通り、開催は毎週火曜日の昼食。現在は毎回30人ほどが参加する。栄養バランスのとれた食事は1食500円。同施設で調理し、温かいうちに集会所まで運ぶ。この日のメニューは、トラウトの照り焼き、卯の花の煮物、お新香、豚汁、白ご飯。参加者は「おいしいのはもちろん、栄養面に気を遣ってくれていることも伝わってくるので有り難い」と満足げだ。

 参加者の出欠確認や募集などは自治会が、配膳などは登録した住民ボランティアが担う。自治会事務所の桜井和実さんは「福祉のプロの社会福祉法人がバックアップしてくれることは非常に心強い。連携することで、それぞれの役割に専念できる」と話す。

食事を通して生活全体をサポート

 よりあい食堂かようの活動は食事だけではない。集会所の入り口には、同施設の相談員や地域包括支援センターの職員が当番制で担当する「生活と福祉の相談コーナー」を設け、参加者のさまざまな相談に乗る。「予防の観点からも、高齢者の困りごとには早期対応が大切。しかし高齢者自身が、些細なことだからと遠慮して相談してくれないケースも多い。食事をとりながらする世間話の中から、不安の芽を見つけることができる」と阿部施設長は説明する。

 もちろん、スタッフの方からアプローチすることもある。毎週参加している人が来ないので見に行ったところ、室内で転倒し、身動きがとれない状態を発見したこともあるそうだ。同施設の外山恭子さんは「幸い大事には至らなかったが、改めて顔を合わせる関係を作っていて良かったと実感した」と話す。

 このほか、食事の前には体操や歌の介護予防教室を開くなど、工夫をこらしている。自治会や住民と意見交換し、今後もさまざまな支え合いの仕組みを考えたいと同施設長は強調した。

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