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プリズム・社説 プリズム(2017年5月10日号)2017年5月12日07時00分

 大阪南港でこのほど開催された「バリアフリー2017」で、厚労省老健局の小林毅福祉用具・住宅改修指導官が、介護保険の福祉用具サービスのエビデンスを確保しなければならない、と強調した。4月21日の関西シルバーサービス協会主催のシンポジウムで、小林指導官は、個人的見解として「福祉用具の有用性についてのエビデンスは必要だ。科学的なエビデンスとまでいえるものかどうかは別として、感覚的に役立っているというだけでは、福祉用具の有用性を説明したことにならない」と話した。

 日本の福祉用具は、医療機器のような薬事法の規制がなく、高齢化に伴う心身状況の低下や疾病や事故による障がいのために、身の回りの不自由さを補う自立支援機器として利用されている。介護保険レンタルの利用者は200万人に達した。しかし、3年ごとの介護保険の見直しで、福祉用具の給付対象も広がってきたが、役立つと判断されて給付対象になっても、使いづらいものは、まったく給付が伸びていない。逆にみれば、給付件数が伸びている福祉用具は、生活の道具として役立っているからこそ、1割、2割の利用者負担が払われているのだろう。また、一口に福祉用具といっても多種多様であり、利用者の疾病や障がいの状況、程度は千差万別、これに利用環境や介護者の状況を加えると、エビデンス獲得のための対照群を揃えるのもなかなか困難だとわかる。

 小林氏は、こうしたことも承知の上で、エビデンスが必要だと主張しているのに違いない。介護保険が始まって17年を経過し、利用状況がいかに多様であるにしても、疾病や障がいに応じた福祉用具の最適な選定や活用法は、福祉用具専門相談員らのスキルアップとともに、機器の性能や機能アップもあり、着実に進展している。12年度から義務化された個別サービス計画の導入も、このデータをしっかり分析すれば、エビデンスは見えてくるはず。官民学の協力によって、福祉用具の知見は確実に集約できる。

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