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プリズム・社説 プリズム(2017年1月10日号)2017年1月11日07時00分

 2018年10月から、商品ごとに「全国平均貸与価格+1標準偏差」という福祉用具レンタル価格の上限制がスタートする。12月19日に厚労大臣と財務大臣の折衝を経て、22日に閣議決定された17年度予算の中で、「18年度以降施行するもの」に組み込まれた。

 これは、ばらつきのあるレンタル価格の上位およそ16%までが各商品の上限となることを意味し、それを超える価格の契約は給付対象外、と厚労省は説明する。介護保険での利用を継続する場合には、価格を上限まで引下げる必要がある。財政効果は定かではないが、事業者にとって厳しい基準が敷かれた。必然的に、上限価格の見直しごとに、従来製品の全国平均貸与価格が下がるからだ。また、上位16%は全国平均であり、高い地域は上限設定に抵触する契約が多くなる。契約時、自社のレンタル価格と全国平均価格を説明という改正もあり、価格のばらつきを逆手に取られた格好だ。

 現在、自由価格制による市場競争の結果、年平均2%程度、各用具のレンタル価格は低下する。今回の上限設定による価格低下と、これまでの市場による価格低下とは、今後、どう関連するのか。いったん平均価格が低下した商品は、自由価格とはいえ、引き上り得るのか。原材料アップや円安などにより、メーカーの蔵出し価格が上がった場合などにも、レンタル価格を引き上げたくても、上限設定に阻まれるかもしれない。もはや、自由価格制とはいえない。

 価格競争のないPB(プライベートブランド)商品を出して対抗するのか。仮に定期的な契約の見直しなどを義務付けられると、事業者やケアマネジャーの事務負担が増大する。「価格の見える化」には、より良いサービスを提供して「サービスの見える化」で対応する。アセスメントを強化し、確かな福祉用具サービス計画の策定こそ、福祉用具事業者の基本。要介護2までの利用者への負担増は回避されたが、レンタル事業者へ負担を転嫁した。悪貨が良貨を駆逐するような、単なる価格訴求の世界にしてはならない。

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